Ms日記をご覧の皆様
今週のMs日記は中尾が担当いたします。
昨年に引き渡した京都の「土絵と本の家」の竣工撮影を行いました。過去の記事はコチラ
撮影の様子を今回の記事といたします。
さて、撮影といえば! 「畑拓さん」です。
Msスタッフである我々は竣工撮影の日は設計の仕事を離れ、撮影アシスタントとして畑さんに師事します。
私(中尾)は畑さんのアシスタント、5回目を迎えることとなりました。年に1回のペースである撮影アシスタントの仕事が、私はとても好きです。特に担当者として建築に携わったので、この日を待ちわびていました!
3日前まで雨予報だった撮影日。なんと明け方に雨が上がり、秋晴れの元で撮影を開始できました。撮影には、住宅建築(建築雑誌)の編集者である「小泉淳子さん」とMs「三澤文子さん」が立ち会いました。
畑さん曰く、「小泉さんは雨雲を吹き飛ばす能力を持ち、三澤さんは晴れ女だから、その2人が立ち会ってくれるなら、雨予報でも今日は全く心配していなかったですよ~」と仰っていました。(笑
建物の撮影開始!と思いきや、「苔がいい!」と畑さん。
明け方の雨で濡れた苔がいいと、室内の撮影に入る前に苔の撮影からの開始となりました。
造園工事は、「小笠原庭園研究所:小笠原寛さん」に作庭していただきました。住まい手さんの入念な手入れのおかげで素晴らしい庭になっています!
和室から庭を望みます。ゆったりとした奥行のある縁側と濡縁が庭とのつながりをよりいいものとしてくれています。モミジの影が趣を感じさせます。
カメラがディテール(細部)に寄りました。
「神は細部に宿る」というミースの言葉がありますが、畑さんがディテールに寄ったとき毎回”それ”を感じさせてくれます。
昼下がり、また庭に移動・・・
カメラの先に写るのは、住まい手さんが、小学生のころ飼っていたタイワン陸亀の「タロウくん」。
小泉さんの提案で散歩をさせることとなり、「タロウくん」はモデルデビューを果たしました。
プロ顔負けのポーカーフェイスで苔のランウエイをノシノシと歩いています。
(気持ちよさそうです。)
日の入りが早いことで、夜景の撮影も一呼吸を置いてすぐに開始しました。
日の入り後、約10分が夜景撮影に与えられた時間です。夜景撮影は時間との勝負であるため、毎回緊張感が走ります。最高の瞬間を逃すまいと畑さんの背中には毎度、憧れてしまいます・・・
竣工撮影に立ち会うことは、担当者として最後の仕事です。設計から竣工までの約1年間のかけがえのない経験が一気に思い出されます。京都と秋の夜長も相まり、余韻が心地いい1日でした。
Msスタッフ中尾