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わせ

Ms ARCHITECTSエムズ建築設計事務所

エムズ日記BLOG

2022.07.10

野鳥がやってくることを願う「雑木林の家」 竣工間近です。

横浜の「雑木林の家」も、お引き渡し間近となりました。敷地法面に生まれた雑木林の雑草も取り除かれて、小道を歩けるようになりました。小道から、家を見上げた景色は、住宅街であることを忘れてしまうような景色です。

ここ数週間は、毎週、何かしらの花が咲いており、現場に訪れる度に目を楽しませてくれます。ソヨゴの木は実を付けていました。熟したら、野鳥が飛んでくるかもしれません。小鳥がモチーフの住まいに相応しいお庭です。

敷地境界の木塀の施工も進んでいます。焼杉の黒と植栽の鮮やかな緑、そして青空のコントラストがとても美しいです。敷地の東側は歩行者専用道路なので、道路をお借りして焼き杉板を張っていきます。

風も通りつつ内部が見えない板の張りかたの「大和張り」ですが、敷地の内部というより、家の内部が見えないように留意し、張り方を不規則にして工夫しています。その不規則な感じが、自然にみえて雑木林の家のテーマにマッチしているのではないかと感じます。

光が眩しいのが苦手という住まい手ご希望で、照明器具もデザインしました。いつもはガイシにLEDランプを取りつけるだけのシンプル照明ですが、今回は、4方向に光が広がる、木製カバーを付けています。(三澤文子+PROP永田健一)

このトイレのブラケット照明は、正面に杉の薄板を入れて、明るさを抑えると共に、上下に広がる光と、鳥の姿が浮かびあがり、既製品にはない風情のある灯りとなりました。

(松岡利香)