H邸10年メンテナンス
西宮市の高台に建つH邸は2002年に竣工した住宅です。
竣工後約10年が経ち、家の各部でメンテナンスが必要な時期となりました。
先日Msと工務店により、一斉点検を行いました。
家の内部、外部、設備など、しっかりと確認。
その中で不具合がある部分 については、このたびメンテナンス工事を行いました。
まずは屋根軒先の雨漏です。雨が降るたび、軒裏から水が滴り落ち、軒裏の杉板に雨シミができていました。
屋根に上り確認、さらに軒裏の板をはずして確認したところ、内樋の継ぎ目のコーキングが劣化し、切れた状態となっていました。そこから水が漏れていました。(H邸では軒樋を設置せず、屋根の中に内樋を設けています。)
樋のジョイント部のコーキング
樋を下より確認
再度コーキングを打ち直して止水することもできますが、それでは同じように劣化してしまいます。
そこで、樋の上にFRP防水を施しました。これであれば継ぎ目が切れるようなことはありません。防水面でも長期にわたって安心です。
次は建具です。
木製の玄関建具、門扉は風雨にさらされかなり色あせていました。また、足元のレールが劣化し、建具の動きが悪い状態でした。
玄関、門扉とも既存のレールを撤去し、レールを新しく設置しなおしました。
建具の動きはとてもスムーズになりました。門扉はJパネルとチーク材を使い、新しく作り直しています。Jパネルは3層構造となっているため、無垢材に比べると反りにくく、建具にも使用できます。チーク材は木材の中で最も耐久性が高い材料です。
次は外壁です。
杉板に木部用塗料を塗っていましたが、時間の経過とともにかなり色が薄くなり、風雨による汚れが付着しています。
外壁の杉板、木製格子、木製建具を全面的にサンドペーパーを掛けて汚れを落とした上に、耐久性の高いオスモカラーで塗装しました。
薄く色を乗せるだけではすぐに色落ちしてしまう可能性もあるので、しっかりと白い塗料で塗りなおしました。きれいな外観はできるだけ長くもたせたいものです。
その他、室内の建具の紙も張り替えや調整なども行いました。
張替え前
張替え後
年末に間に合うように工事を行い、住まい手さんにもすっきりと気持ち良くお正月を迎えることができると喜んでいただきました。
木の家に長く住んでいただくには必ずメンテナンスが必要です。定期的な点検やメンテナンス工事もMsの大切な仕事の一つです。
スタッフ 田尻