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わせ

Ms ARCHITECTSエムズ建築設計事務所

エムズ日記BLOG

2021.12.04

12月の空気感を味わう~「楓の家」の住まい手さんと「グリーンウッドワーク」

12月1日、師走の初日。MsOBの日野君(WASH設計室)と共に、私の設計で、築10年の「楓の家」を訪ねました。
10月12日の、10年メンテナンスの日は、私は都合が悪く不参加。コアー建築工房さんの大谷さん(当時の監督)と日野君が行ってくれていました。当時の設計担当はMsの中島昭之君(ink)でしたが、竣工年に退職し、日野君はその後のメンテナンス担当として、こまめ対応してくれていました。
今日は改善工事を日野くんから提案。そして、その他、もろもろのご相談ごとなど、盛りだくさんでした。

軒のラインが低く長い–この外観が、「楓の家」の特徴です。
写真左手の妙な車は、日野くんの車。
乗せてきてもらったので、コメントは控えます。

南に大きな窓がある土間空間は、日差しが奥まで入っています。
写真中央右上にあるのは、しめ縄です。笑門の木札のついたしめ縄は伊勢の「宮忠」から取り寄せたしめ縄で、10年前に「楓の家」のMさんから教えて頂いて、私も毎年、同じ「笑門」のしめ縄を取り寄せています。
伊勢では、しめ縄は年の瀬までの1年間、飾っておいて、新年になるときに付け替えるのだそうです。ただ、伊勢以外の土地では、この風習を知らない人がほとんどなのでためらいがあって、家の中で、1年間飾っているとのことです。
あと一ヶ月で取り換えですね。
Msもすでに宮忠に注文済みです。

土間からガラス窓越しに、この家の名前の由来「楓の木」が見えます。

その楓の木の背景にある雑木林の風景。どこか田舎の地に来たような雰囲気ですが、ここは決して田舎ではなく大阪梅田まで電車で20分ほどの市街地なのに、幸運な景色が望める場所なのです。

なんと、その雑木林の木々たちが、住宅開発で伐採されるらしいということで、今日の話題の中心はそのことになりました。
柴犬の虎太郎くん(10歳)も思い悩んでいる様子です。

のどかな景色を見ながら、12月の空気感がある緩やかに暖かい室内。

ところで、Mさんご夫妻の共通の趣味が「グリーンウッドワーク」と聞いてびっくり。
お二人の作品たちを見せて頂きました。

ステキなクリスマスの飾り物は、手づくり感のあって暖かく、これも12月の雰囲気をつくってくれます。

Mさんは、大阪の北部・能勢郡能勢町のcafé sotoが大好きな場所だとか。なんとそのcafeのオーナーに、「グリーンウッドワーク」の活動を紹介され、「野間の大けやき」のある「けやき資料館」が主催する「ゆる~いクリーンウッドワークサークル」に通っているとか。

作品は、このとおり、日々使うスプーンなどたくさんです。

私の前職場、岐阜県立森林文化アカデミーで「グリーンウッドワーク」の活動を始めたのが、久津輪雅さん。
「久津輪さんは、私の元同僚で、Msの住まい手OBさんでもあります!」と、誇らしげに説明する私。

木の住まいに住む人の、好みって、やはり近いものがあるのですね!
グリーンウッドワークの広がりに、嬉しさと頼もしさを感じた12月初日でした。

三澤文子