北欧・フィンランドの旅
9月初旬、北欧フィンランドに行ってまいりました。三澤夫妻はスカンジナビアが大好きです。
私、三澤康彦が最初に海外旅行したのは1975年でした。シベリア鉄道を利用した旅でした。横浜港から4000tくらいの船で日本海に出てハバロフスクに着き、そこから1週間くらいかけて横断するのです。今はどうか分かりませんが、夜になると運転手も列車をおいて宿で宿泊するというのんびりとした時代でした。バイカル湖の大きさをこの目で見て、ウラル山脈を横目に見、大陸の広さを実感したものです。
今はフィンエアーで10時間もあれば着いてしまいます。今回で8度目の訪問でしょうか。フィンランドは森林と湖の国です。日本と同じ面積ですが、人口は540万人です。首都ヘルシンキも59万人とコンパクトシティーです。
偉大な建築家アルヴァ・アアルトによる沢山のグッドデザインの建物があり、スカンジナビアの食器、テキスタイル、椅子がとても美しいのです。アルテック、マリメッコ、イッタラ、アラビア社と日本でもお馴染みのメーカーがここにあります。
スタッフには「それぞれ好きな所にゆきなさい」と言っておいたので、よくある日本人の団体観光ではありませんでした。私、10人も引き連れてぞろぞろとレストランなどにゆくの大嫌いなのです。
三澤夫妻はヘルシンキからその日のうちに飛行機を乗り継ぎ、ヨエンスーという人口65000人の東部の街にゆきました。ロシア国境のコリ国立公園にトレッキングにゆきました。
コリ国立公園からの湖水風景。50㎞向こうまで続く森と湖。20㎞向こうは今はロシア領です。今から数万年前、氷河が南方向に移動した時にをすべて削っていってしまったので、こうしたフラットな大地が残りました。東部はカリレア地方と呼び、最も美しい湖水地方です。第二次世界大戦でドイツと同盟国としてソビエトと戦い敗れたので、この東部を割譲されてしまったという歴史があります。この風景忘れることはないでしょう!数十㎞向こうまで見通せるこの透明感は北欧ならではでしょう。
コリ国立公園の宿泊施設。標高たったの35Mしかありません。
正面がビエンネリ湖です。
国立公園の有名トレッキングコースですが誰にも会いません。
熊がでないかとビクビクしていました。
文子さんもすこぶるお元気です。
こんな、こんなキノコがいっぱいです。
この国は他人地であってもキノコは誰が取ってもOKなのです。
日本の松茸山のおじさんとはえらい違いです。
体を動かした後の楽しみ、食事です。
コリソコスホテルにて。
白ワインでフィンランド料理に舌鼓をうつ文子さんです。ご満悦のようです。
トナカイ料理。たんぱくです。
あぶらみがなく、マッシュルーム、ポテトとよく合います。
黒ビールとの相性もばっちりです。
さて、フィンランド東部を一度離れてヘルシンキに戻りました。
ヘルシンキ空港内です。ブルーと白のコントラスト。フィンランドの国旗のようです。特別力を入れてデザインしたと思わせない「ここちよい普通のデザイン」がここヘルシンキにはどこにでもあるのです。それがフィンランドです。
旅行中日にはアアルト大学の学内・校舎を見学させて頂くことができました。
以前はオタニエミ工科大学と言っていましたがアアルト大学となっています。
フィンランドの大学の中で建築科があるのは3校だけです。
全国で合計140~150名の入学の枠しかありません。
そしてすべて授業料は無料です。
「ここなら誰でも勉強できる環境だから賢くなれるわ~!」と言っていたかどうか。。。
プレゼンテーションの模型もWOODなのです。本格的な工作工場が大学にあります。
大学の備品全てをアアルトが設計しています。
半世紀経っていてもメンテナンスがよく、
スタッフ・学生みんなアアルトを尊敬して大切に利用しています。
模型材料置き場です。こちらも、もちろんただで使用できるのです。
今回のアアルト大学の見学を企画頂きました東京大学の福山さん、丁寧に校内をご説明頂きましたアアルト大学の高野さん、貴重な機会を本当にありがとうございました。
久々のフィンランド旅行に少し熱が入りました。長くなりそうなので、回を改めて続編「ヘルシンキの郊外民家とサウナ」をお伝えしたいと思います。