詳細調査に行って来ました。 西宮市T邸
近年、既存の建物に手を入れるリフォームのお話をいただくことが多くなってきました。
「作っては壊す」から「作ったものを活かす」時代へと変わってきた世の中の動きもあって、当然のことかもしれません。
今ある住まいを活かしていくためには、まず「知る」ことから始まります。
リフォームの前段階で、建物の性能を多角的に分析する詳細調査を行うことは、設計の手掛かりにするだけではなく、改修を住まいの一経験ととらえた時に、その履歴を残していくことが重要になってきます。
ということで、先週12月9日に西宮市にあります、T邸の詳細調査に行って来ました。
調査を行ったのは昭和4年に建てられた平屋で、2度の増築を経て、2階建ての住まいになっています。
昭和四年に建築家の手により建てられたそうで、とてもモダンなお住まいでした。
多岐にわたる調査の中から今回は設備診断について少し書かせていただきます。
主には、電気・給排水・ガス等の建物の一部である設備部分を対象としますが、テレビやエアコン等の家電・光熱費等も調べておきます。
そうすることで、改修前と後で電気代の増減を調べたり、履歴を残すことが出来るからです。
設備診断において最も力を入れるのが給排水設備です。
実際に水が流れたりする配管は、物が詰まったり、配管が抜けたりとメンテナンスが必要になってくる部位だからです。
長く住まいを使っていただくためには、メンテナンスを前提に考えておくことが必要です。
診断の為に、床下に潜って配管を調べたり、実際に水を流して桝の接続を見ては、現場を行ったり来たりと、なかなか大変です。
設備配管はやり替えたこともあり、とても綺麗でした。
床下も広く、配管の交換が容易に行えるだけの床下高さも確保されており、とても古い住まいであることを忘れてしまいそうになります。
調査を経て、一冊の診断書にまとめて住まい手さんにご報告します。
そのために、設備の診断書を頑張ってまとめたいと思います。
(スタッフ:戎野)