八尾の家竣工(長期優良住宅)
竣工物件の報告がさらにさらに続きます。
と、Ms日記にも更新してきました八尾市のI邸。
南側道路から撮影した外観写真。
同じ木造2階建ての隣家と比べ、建物の高さが低く抑えられているのがよくわかります。
2階床と屋根の構造体を現し、本来天井の中に隠れてしまう空間を室内化することで、
階高が抑えられ、建物全体の高さが低くなります。
断熱性能の向上、材料の少量化、2階へ上がる段数を減らせる等々
高さを低く抑えることでたくさんのメリットが生まれます。
細長い敷地に対して南側に庭をとるオーソドックスな配置となっていますが、
南庭~玄関土間~リビングと連続し、小さな住まいであることを感じさせません。
軒が深いこともその手助けとなっています。
植栽はお馴染み、春蒼園の尾崎さん。
リビングには南からの光がよく入ってきます。
暗くなりがちな建物中央(キッチン)には彩光・通風を兼ねた吹抜けと換気塔を配して
おり、空間的な広がりも増し、1・2階を繋ぐキッチンが住まいの中心的な機能を
一層強めています。
構造材は先日Ms日記にも載せました六甲の家と同じ奈良の阪口製材さん。
杉赤味勝ちのとてもきれいな構造材を入れていただきました。
そのうえ目が詰まった丈夫な材料です。
北側の和室は住宅地でありながら隣家もなく、柔らかい北側彩光と通風を得られる
好条件となっていました。
光と風の話ばかりですが、こうした周辺環境を読み解き、住まい手の生活像と結び付け
一軒一軒創るMsの木の住まいには、ハウスメーカーのような標準プランはありません。
設計依頼からお引き渡しまで住まい手と対話を重ね、材料を吟味し、現場監理を徹底
することは良質な木の住まいには必要不可欠です。
良質な住まいが本当の意味で長く使っていただけるよう今後も尽力していきたいと思います。
(スタッフ戎野)