木津川の家再訪~1年メンテ~
昨年4月に竣工した木津川の家(過去の記事はこちら)の1年メンテへ伺いました。
竣工したての時から庭の木々も成長し、建物に瑞々しさを添えています。
1年メンテナンスでは工務店さん(木津の家はツキデ工務店さん)と設計者で訪問し、
四季を通じて住み込んでみて感じる不具合をヒアリングし、改善していきます。
建具の不具合(反って開きにくくなった等)が良くある点検項目ですが、今回は排水の不具合。
「洗面所の水を流すとトイレの手洗いから「コポコポ」と音がする」
排水管に水が流れ込み空気が押し出されると繋がっている別の排水口から空気が引っ張られ、このような音がすることがあります。
手洗いの排水管に通気弁を取り付けることで解決しますので、後日対応してもらうことにしました。
それ以外はおおむね良好、気持ちよく住んでいただいているようでホッとしました。
1年住んでみての感想を伺うと、やはり新築の断熱性能の高さに驚かれたようです。
以前住んでいたマンションより冬は暖かく、夏は涼しい。
冬の暖房はマキストーブをメインに使っていらっしゃるのですが冬の朝の室温も15℃くらいだそうで、ご主人は冬でもTシャツ1枚で寝ていらっしゃるそうです(!)
木津川の家の給湯はエコキュート(電気)でコンロはプロパンガスを使用していますが、光熱費も以前よりぐっと安くなったそう。
4人家族で電気代は平均5800円/月。ガス代は2400円/月。
夏場と比較して冬の電気代が高くなっていました。
断熱性能が高いのでエアコンはほとんど使わずエネルギーのほとんどを給湯(お風呂)に使っていることが分かります。
一方、木津川の家には明治11年に建てられた農業蔵を改装した離れがありますが、こちらの温熱環境は・・・
やはり冬が寒いとのこと・・・
予算を抑える目的ともともとの内外土塗り壁の雰囲気が素朴で良かったので、
上から土を塗り重ねるに留めた改装を行いましたが、やはり土壁だけで断熱をとれるほどには厚さが足りなかったようです。
もともと予備部屋として考えていたのですが、
きれいに蘇った蔵で冬も夏も快適に過ごしたいとの住まい手さんの要望で断熱補強を行うことに。
さて、外断熱にするか、内断熱にするか・・・悩むところです。
コストは内側に断熱補強をする方が安いのですが、
既存の土壁(中塗り仕上げ)の外壁が将来劣化することを考え、外断熱仕様で補強を行うことになりました。
今ある素朴さを損なわいよう、
コストも抑え気味になるよう、
外壁の仕上げは「焼杉板」で考え中。
梅雨が明けてからの工事になりますのでまた断熱補強の様子もお伝えします。
(スタッフ:西久保)