豊中のM邸-木配り
蝉の大合唱のお蔭で(?)目覚まし時計がいらない毎日ですが、そろそろコーラス程度にして欲しいところです。そう思っていても、階段で頑張って羽化する蝉にエールを送りたくなるのは儚い蝉を思うからでしょうか。。。
先日材料検査の様子をお伝えした豊中のM邸も基礎工事がはじまりました。配筋検査を行い鉄筋の径やピッチ、かぶり厚さ、定着長さを確認して今週にはコンクリートを打つ予定です。
基礎工事と平行して構造材の打合せに松阪のコウヨウさんに行ってきました。午前中は頭を使ったプレカットの打合せ、お昼ご飯に焼き肉でエネルギー補給して、いざ午後から「木配り」のスタートです。写真は一部です。全ての材料を一度に広げることができないので、いくつかのブロックに分けて見ていきます。
通常モルダー掛けをした状態で木配りを行うのですが、今回は機械の不調があり荒木での木配りとなりました。これを機に新たに機械を導入するとのことです。ということは、M邸の構造材は新しい機械の第一陣となります!(※荒木とは仕上げ寸法よりも少し大きめの材の状態で、この荒木にモルダー掛けを行うと木の表情が変わってきます。)
120×270の6.7M!の梁をひろげるのも一苦労です。でも広げないことには木1本1本の表情が確認できないので避けられない作業です。さすがに6M越えのものは大工さんと監督さんにお任せしました。ここまで6M越えの材が並ぶと圧巻です。
写真中央の三澤が持っている「板図」には伏図の下にうっすらと平面図が書かれています。何本もある中から、どの材をどこに使用しているか、棟梁と話しているとことです。使用場所が決まると、、、
梁に書いていきます。文字通り「番付け」です。定位置が決まった材は再び一か所にかためて、、、
ここまでまとめておくと、工場長の山本さんにリフトで運んでもらえます。こんな機械がなかった昔の人は全て人力だったわけですから本当に頭が上がりません。
続いて柱材も番付けしました。実はM邸の柱はMさんのご要望もありヒノキを使用していますが、部分的にクリの柱も使用しています。このクリ柱は名栗加工でMs日記でもよく登場する橘商店さんに段取りしてもらいました。ちょうど三澤が番付けをしているところです。写真右下にちらっと写っているのが板図です。番付けした材には黒いチョークで塗りつぶしていくので木配り終了後には真っ黒です。 ヒノキの柱材の番付けが終わり、ヒグラシのBGMのもと大阪へ戻ってきました。朝には活気ある蝉で鼓舞され、夕方にはヒグラシの音色に癒される夏の日々です。
M邸は8月お盆明けに上棟予定です。杉、ヒノキ、クリの架構の共演が楽しみです。また現場状況ご報告させて頂きます。
(スタッフ:平賀)