漆塗の実習(岐阜県立森林文化アカデミーにて)
岐阜県美濃市にあります岐阜県立森林文化アカデミーにて、今年も漆塗の実習に参加してまいりました。
私は2年連続・3度目の出場です。 (昨年の様子)
今回も講師は石川県小松市から来ていただいています澤田欣也氏です。
いつも分かりやすく漆の特性や歴史について教授いただいています。
私たちは三澤を代表にスタッフ3名・計4名での参加です。
漆を塗る材料については、今回も建築で使用できるものをMsにて提供させていただきました。
こちらは唐松のフローリングです。この上に漆を塗っては拭き取る作業を行います。
漆を塗った板は表面の強度や耐水性が向上しますので、フローリングとしてはもちろん、浴室の内装板などにも使用できます。
こちらは木製スツールの座面で、素材は唐松の板です。漆を塗る前に赤いベンガラを着色しています。
この上に漆を塗ることで、深みと艶のある赤色に仕上がります。
Msの住宅にも似合う色です。白い壁と木の色のインテリアの中に鮮やかな色がアクセントで入ることで、空間がぐっと引き締まります。
今回のメインは木製建具です。現在工事中の物件のもので、製作したものを大阪から運んできました。
シナベニアと杉の桟で製作したものですが、こげ茶色の煤弁柄(ススベンガラ)を塗って着色した上で、漆を塗って仕上げました。
床板などと比べると面積が広く、桟の凹凸があるため拭き取り作業も難しいところがありましたが、スタッフ全員で協力し、塗りきることができました。
この漆塗の建具が仕上がった様子は、近々完成する住宅に納めた姿でお見せしたいと思います。
最後に森林文化アカデミーの教授・学生の皆様と記念撮影。
このような楽しい授業を設けている岐阜県立森林文化アカデミーですが、現在来年度の新入生を募集中とのことです。(ホームページはこちら)
建築、家具、林業など、森林や木材に関する仕事の実践を学べる学校です。ご興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
スタッフ 田尻