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わせ

Ms ARCHITECTSエムズ建築設計事務所

エムズ日記BLOG

2020.09.05

ポーチから広がる輪 ~豊中・和居庵/1年メンテナンス~

9月に入りましたが、まだまだ暑い日が続いています。

竣工後1年のメンテナンスにて、豊中・和居庵を訪問しました。

Ms事務所から車で15分。

シンボルの松の木と、木塀による街並みがつくられています。

★ IMG_0455+.jpg

1年メンテナンスでは、

施工して頂いた、キサブロウ;沖本さんと共に、

建物の外部、内部、床下まで、異常がないかぐるりと見て廻りました。

Microsoft PowerPoint - 建具塗装_01.jpg

幸い、大きな異常は見られませんでしたが、

門扉の格子戸が、湿気で膨れて開閉しづらい状態でした。

沖本さんがすぐに調整して下さり、塗装でタッチアップを行いました。

★IMG_0434.jpg

その他、利用頻度の高い、外廻りの天板の汚れは、

サンダーで削った上で、オイル塗装をやり直しました。

住まい手さんによると、

『リビングの掃き出し窓は、日常的に出入りしており、ほぼ玄関です!(笑)』とのこと。

これから、下足箱の扉もメンテナンス調整を行う予定です。

★IMG_1350.jpg

さて、

豊中・和居庵の大きな特徴は、このポーチです。

門扉からスロープを上がると、リビングに直接入ることができます。

大きな庇をかけることで、庭と生活空間をやわらかく繋いでいます。

★IMG_1349.jpg

ポーチの一角に、陶器のコップ類を発見しました。

なんと! 住まい手さん自ら製作されたものでした。

<ポーチ=創作の場となっているようです>

★n_Z3A3026.jpg

経緯を尋ねると、

『トイレの”洗面ボウル(ITOIボウル)”が気に入って、製作者である”糸井康博さん”の陶芸教室に通っています』

との嬉しいコメントを頂きました。

IMG_E1183.JPG

糸井康博さんは、奈良県在住の陶芸家です。

定期的にMs事務所を訪問してくださり、上写真は、この8月に来所された際の様子です。

三澤文子とは、20年来の付き合いです。

三澤が大阪芸術大学で教鞭を取っていた時期の教え子にあたる(当時は、建築を学んでいたようです)と聞いています。

糸井さん製作のITOIボウル<Ms定番>は、松やカシなどの天然灰の釉薬を使っており、多くのファンがいます。

全国で個展を開催されているので、ご存じの方も多いかと思います。

n_Z3A2987.jpg

                                       (写真:畑拓氏)

今回、思いがけない形でポーチを利用して下さっている様子を拝見し、とても嬉しかったです。

住まい手さんのいきいきとした表情も印象的でした。

これからも、人の輪を広げていくような、豊かな空間をつくっていきたいと思います。

上野耕市