Ms日記をご覧の皆様こんにちは!今週のMs日記は中尾が担当です。
4月も早いもので折り返し地点ですね…あっという間に桜の季節が終わってしまい、名残惜しい気持ちです。
冒頭の写真はMs千里事務所前の公園の桜です。春は桜の花が咲き、秋はメタセコイアが色づきます。今年は個人的に沢山桜の花を見ることができたので、大満足な新年度のスタートを切れています!
さて、タイトルにある通り気密試験を行いました。(京都市I邸)今週は気密試験の様子を記事といたします。
Ms温熱顧問の中野さんに現場に来ていただきました。こちらの機械が気密性を測る機械になります。室内の空気を外へ吸い出す送風機で、室内の気圧を下げるものです。
気密性は”C値”という値で示されます。”C値”とは家の「床面積1(㎡)」あたりの「隙間面積(㎠)」の割合を示す数値で、この値が”ゼロ”に近いほど気密性が高いことを示します。送風機を稼働し、室内のどこに隙間があるかを調べます。
送風機稼働中は室内は負圧になるので、外部から空気の流入があります。空気の流入が多い箇所は手をかざすと風を感じます。中野さんに「風量測定器」で風速を測定していただき、風量の多い(隙間)のある箇所を探しました。
続いて登場したのは「サーモカメラ」です。空気の流入がある箇所は、温度が低く、表記されます。「サーモカメラ」でも温度が変化している箇所を探し、空気の流入がないかを確認しました。
温度変化が見られた箇所はなく、異常はありませんでした。
気流を感じた箇所を目張りし、再び風量測定を行いました。C値は「0.49㎠/㎡」となりました。高気密な結果に現場一同拍手喝采です!空気の流入があった箇所は是正工事を行いました。今回気密試験に気を遣っていただいた、大工の皆さんには感謝しかありません!
そんな大工さんに行っていただいた、気密処理の様子を紹介します。
基礎周りの写真です。基礎断熱には「スタイロエースⅡ」を敷き詰め、それぞれ継ぎ目部分に「気密テープ(黒色)」を張りました。土台と際根太にも「気密テープ」を張り、隙間を完全に塞ぎます。
排水管と「スタイロエースⅡ」の隙間に吹き付けているのが「発泡ウレタン」で、吹き付け後膨張します。これで隙間を塞いでいます。
柱の外側には石膏ボードが張られていますが、こちらの背面にも気密テープを張り、継ぎ目部分には「発泡ウレタン」を吹き付けました。これで外部からの空気の流入は閉じられます。コンセントボックスや壁出しの給水管などの壁の開口は気密性の弱点となってしまいますが、既にこの面で外気との縁を断っているので、内部の構造用合板に穴をあけても問題ありません!
現在、現場は5月末の引き渡しに向かって動いています。玄関、広縁には木製建具が入るので木製建具が入った状態で、C値「1.0㎠/㎡」を切るのを目標にしています。木製建具の気密性の向上には、今回から初実践の秘密兵器が登場するので、その紹介はまたの機会に!
以上気密試験レポートでした。
スタッフ中尾