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わせ

Ms ARCHITECTSエムズ建築設計事務所

エムズ日記BLOG

2025.03.08

Ms定番資料づくり(建具金物・仕上リスト)

とっても寒かった2月が終わり、3月に入りました。春の気配を感じながらも、寒の戻りもあるこの季節。皆さま体調など崩すことなく、お元気でお過ごしでしょうか。Msでは、今週から春休みの学生さんのインターンシップ(3週連続)も始まり、新しい年度に向けての準備も始まりつつあります。

本日はMsの今年の目標のひとつ!でもある、「Ms定番資料づくり」についてご紹介いたします。昨年12月中旬、文子さんのかけ声で初回の打ち合わせがあり、その後、担当者で力を合わせて資料を作成しているところです。

第一弾のテーマは「建具」です。この赤いファイルに情報を分かりやすくまとめています。

オーダーメイドの木の住まいをつくるために、わたしたちは一生懸命図面を描くのですが、どうしても図面だけでは伝わりきらないところがあります。例えば、建具には、鍵や取手・レールなどたくさんの金物を用いますが、建具屋さんとの打合せの際、膨大な量のカタログやサンプルをその都度かき集めるのは大変なことです・・。現場でスムーズに打合せができるよう、このような取り組みをはじめました。

具体的な例をご紹介します。Msではリビングの開口部は木製建具とするのが定番です。写真は、2019年竣工の『豊中・和居庵』ですが、この時に新しい金物を採用しました。

よく見ると、縦框の木端に金物がついてます。これは「引き寄せハンドル(中西産業)」という金物で、鍵と引手がセットになったすぐれもの!なのですが、はじめて使う方にはイメージが湧きづらいため、写真を用いて資料をつくりました。 

次は、昨年11月末に竣工した『ヤマモミジの家』の吊収納の建具です。よく見ていただくと、下レールには木が張り付けられています。これはガラス用のアルミレールですが、金属の冷たい印象をやわらげるために、木(広葉樹)で埋木をしています。

わたしたち設計担当にとっては、他の現場の最新情報を学ぶことができるのも魅力です。上写真は、同じく『ヤマモミジの家』のお風呂の引き戸ですが、下框と敷居に水に強い「人工大理石(白色)」を用いて耐久性UPを図っています。

文子さんから『同じ失敗を繰り返さない様に。失敗したことを注意点として記載しましょう。』と言われて、みんなそれぞれの現場で体験したことを書きこむようにしています。

このファイルを使うことになる、次の設計担当者(新入社員)のことまでイメージを膨らませながら、みんなで協力して最後の詰めの作業を行っています。

Msのノウハウが詰まった一冊になると思います。

 上野耕市