三澤邸断熱改修-開口部の補強と完成形
朝晩はすっかり涼しくなり、ぐっと秋めいてきましたね。
今が一番快適な時期ですがまた寒い冬がやってきます。
8月に完成した三澤邸の改修報告の続きです。
家の中で一番熱の出入りが激しいのが窓(開口部)です。
今でこそペアガラスが一般的ですが、三澤邸が建った1985年はシングルガラスが主流の時代。
今回の工事でダイニングの建具はペアガラスに入れ替え、格子網戸も入れました。
西側のこの窓からは風が入りますので防犯を兼ねた格子戸と網戸を兼ねた格子網戸は夏場とても重宝します。
この網戸、日常は見えないよいうに引き込みたいですが、引き代が足りなかったので下の写真のように折りたたんで仕舞う納まりとしました。
「パタン」っと、なかなか面白い工夫の網戸です。
そして2階の窓、三澤邸は東西に大きく開口をとっておりとても明るいです。
ただその分夏は暑い!冬は寒い!
なので今回の工事では半分の建具には既存の断熱障子(ポリカツインの框戸)に断熱材を嵌め込み
動かない断熱材入り建具としました。
明るさは多少落ちますが寝室ですので半分になっても十分明るいです。
上の写真のように既存建具の框に桟を増し打ち断熱材(ア)45を嵌めます。
この上からシナベニヤを張り白く塗装すれば完成。
誰も建具だったなんて気付きません。
今回の工事は温熱・耐震改修がメインでしたが、この他にも室内外の設えを整えています。
まずはダイニングの壁面収納を新しくしました。
三澤文子さんのお嫁入り道具であったシステム収納家具、これらを壁に取り込んでいましたが、
今回工事ではアクリル板を使った障子風引違戸を創りこみ、また趣あるダイニング空間に一新しました。
テレビも収納内へ仕舞いこんでいます。
全てを不透明にせず目線の高さだけ透明のアクリル板にしているので中の物は見えて奥行き感が出ます。
外部は流行りの?「お・も・て・な・し」改修。
三澤邸には玄関がありません。
裏の勝手口はありますがお客様はデッキから直接リビングへ入ります。
おおらかで実用的なプランですが、庇がないので雨の日にはお客様の靴が濡れてしまいます。
なので今回の工事で庇も作りました。
Jパネルの庇を名栗加工した柱・桁で受け屋根面には波板板金を葺いています。
樋はMs定番の納まり、C型鋼を利用した樋です。
これで雨の日も快適に靴の脱ぎ履きができますね。
「いらっしゃいませ」の顔ができてますます来客の数も増える事と思います。
1ヶ月半に及ぶ改修工事を無事終え、どの程度性能が向上したのか冬が来るのが今から楽しみです。
設計者の家は一般のお宅より改修の機会が多いかもしれません。
暮らしや時代に合わせ実験的に手を加え、その結果を実務にフィードバックする。
次の三澤邸改修はいつ、どのような内容でおこなわれるのでしょうか?
それもまた楽しみです。
(スタッフ:西久保)