Loading...
わせ

Ms ARCHITECTSエムズ建築設計事務所

胡桃山荘便りLETTER FORM KURUMI COTTAGE

2015.03.17

宿泊体験の感想~初春の胡桃山荘

お彼岸も近づき、ずいぶんと暖かくなって参りました。梅の花が咲き、桜の開花が待ち遠しいと思う今日この頃。

まだ冬の寒さが残る胡桃山荘に、宿泊されたMさんからご感想をいただきましたのでご紹介いたします。

MさんはMSD(大阪福島事務所)に勤務している同僚なのですが、胡桃山荘での宿泊は未経験。

ご家族のスケジュールがこの度合い、念願かなっての宿泊です。

(以下、文章・写真ともMさんから頂きました)

3月14日、15日を、胡桃山荘で過ごさせていただきました。

週末のお休みを利用し、この胡桃山荘へ家族4人でやってまいりました。

大阪から胡桃山荘まで車で320キロと伺っておりました。

大阪から実家のある広島までとほぼ同じ。ですが、また全然違った日本の景色におどろきながらのドライブとなりました。日本アルプスといわれる、遠くに白い頂が連なる景色、そこから緩やかにつながる裾野の台地。道路には、雪解け用の塩化ナトリウムの残りで白くなっているアスファルト。

00山々

薪ストーブと高断熱性能、そして、木の空間の体験。とても楽しみにしておりました。

玄関扉を開けると、

北沢建築の天野さんに案内していただき、さっそく、ストーブレクチャー。

所長、三澤康彦さん手書きの取扱説明書!?に目を通し、いざ、点火へ。

01ストーブ取扱い説明書  02ストーブレクチャー03ストーブ点火前 04ストーブ炎

普段、炎を見ない生活。ガスコンロの青い火程度ですが、ストーブでは赤い炎がわきました。ストーブ横に、薪・木片・木端・段ボールを丸めたもの、火の付きやすいものから投入していけば思ったより簡単に火をおこせました。次は、空気の流入の調整方法をレクチャー、頑丈な鉄のストーブ内で安心はありますが、一度ストーブに入れたものを、外に出すことの危険性、でも、ストーブ周りのタイルの上へ置いておけば安全だということもわかりました。(熱くなった火ばさみなど)

驚いたことに!火をつけていても、空気の流入をきっちり最小限に抑えていれば、少しの間なら目を離しても大丈夫とのこと。胡桃山荘をストーブで温めている間に、北沢建築さんの加工場とモデルルームを見学。ちょうど夕方で西日が木の架構を照らし幻想的な加工場でした。北沢社長の「普段住宅に使われている木材で」というコンセプトが、構造設計稲山さん、所長、三澤文子さんの手により、美しい骨組みを作り上げているんだと感動しました。

05北沢建築加工場  06胡桃山荘

再び胡桃山荘へ戻り、ストーブチェック。1本加えた薪が、墨となって赤くこごって、部屋の空気はほんのりあたたくなっていました。

キッチン体験するために、調理具材を買ってきていました。

キッチン床がリビングの床より低くなっていることで、調理中でも、座った人と話す目線の高さの差が、同じ床高の我が家より話しやすかった気がします。また、土鍋でのご飯炊き、置いてある食器を使うのも楽しみの一つでした。しめじとごぼうと人参を買ってきて、炊き込みご飯と豚汁をつくりました。地元のワインも楽しみました。

07ストーブ  08晩御飯

やっぱり、家事室の威力は、絶大だった気がします。陰に隠れた力持ちです。

コート、持ってきた荷物は、すべてここにまとまり、それ以上広がらない。胡桃山荘のキッチン・ダイニング・リビング・階段を含めた大きな空間を、より満喫するための重要な部屋でした。

また、夜の2階は15℃、ストーブ円卓の上で17℃、家事室ベンチ上で16℃くらいだったかと思います。じっとしているとストーブに近づきたくなる感じですが、調理などしていたり、トイレ、2階へベットメイキングしに行くのも苦でない感じです。でも、大阪のマンションの我が家で同じ温度まで上げたとしても、寒いし、エアコンでどんどん温めても、上下の空気の温度の違いや、対流やエアコンの風とで快適には程遠いです。

やっぱり胡桃山荘の断熱性能と木の温かみとストーブの輻射熱の威力は、同じ輻射熱効果を期待する床暖房ともちょっと違っていました。ほんのり暖かい、そして対流が強くない静かなおちついたあたたかみが快適を生み出していました。

子供たちは、テレビがなく、毎週見ているものが気になっていたようですが、階段・家事室・デイベットでずっと遊んでいました。次の日、お日様が上ると家の周りに出て、石ひろいなどしていました。家の中は「そよ風」が稼働を始め、無暖房とは思えないくらいの暖かさです。2階バルコニー、1階テラスデッキも魅力的な場所でした。

09デイベット  10階段

性能を持ち備えた上での、上質な空間設計、材料選び、Ms・MSDの創る空間が、多くの住まい手に選ばれているのだと心にしみました。

三澤康彦様、三澤文子様、北沢建築 北沢宗則社長、天野貴信様、

良い体験をさせていただき、ありがとうございました。

(以上、Mさんからの感想)

小さな胡桃山荘だからこそ、随所にちりばめられた工夫や空間性、温熱環境が手に取るように体感いただけたのだと思います。

今回の宿泊体験が普段の設計業務の刺激材料になれば素晴らしいことだと思います。

スタッフ戎野