荒土の準備に行ってきました
先日上棟式と桧の原木の伐採をしてきた大津市の物件。
(その時の様子→ https://www.ms-a.com/post_109.html)
8月に室内の土壁を住まい手さんと一緒に塗る『土壁ワークショップ』を行うことになっています。今回はそのワークショップに使用する道具をお借りして、荒土の準備をしてきた様子を報告させていただきます。
この日は朝早くから始動しました。4時半に起床し(三澤所長には敵いませんが)、左官の指導役として今回のワークショップに参加してくださる横山さんと合流して材料と道具を集めるために京都に向かいます。
京都の建材屋さんに到着です。ここで荒土用の土と、藁[スサ]を受け取ります。この土は滋賀県産の土になります。土は見た目の大きさよりもとても重たく、車に乗せるごとに車体が少し沈みます。
次は同じ京都市内にある豊田工業 所の倉庫にお邪魔します。横山さんはトヨダヤスシ建築設計事務所(http://www.t-sakan.com/)のスタッフにあたりますので、今回道具をお借りさせていただける運びになりました。土を混ぜるためのクワ、舟などをお借りして、次の目的地に向かいます。
最後は京都市内某所にて横山さんの知人という方から道具をお借りしに行きました。藁を切る機械等を受け取り材料・道具の調達は完了です。いつの間にやら車の後部座席・トランクのスペースはパンパンです。
現場に到着し、さっそく荒土の準備にかかります。まずは土に混ぜる藁を混ざりやすいように5㎝程度の長さに刻んでいく作業です。藁は思っていたよりも量が多く、緑色の舟が2つ分あふれるくらいの量になりました。天候に恵まれたため直射日光を目いっぱい浴びながら二人で交換しながら作業を進めます。
藁が切り終わったら土と混ぜる作業です。滋賀県産の土を舟の中に開けて行きます。
そして藁、水を加えてクワで混ぜていきます。底からすくって上に乗せる。言葉だけ聞くと何てことなさそうですが、実際にやってみるとなかなかうまくはいきません。淡々と作業をこなす横山さんはさすがは左官技能士です。
相変わらず天気はいいので時々休憩をします。土は重たいため腰への負担もかなり大きいです。
混ぜ終わった土の様子です。土と藁がまんべんなく混ざりました。最終的に2舟分の荒土が出来上がりました。この中に2舟分あふれるくらいあった藁がすべて入っているというのが不思議なものです。
最後に現場を片付けて舟をブルーシートで覆って作業は完了です。この状態で1か月間ほど土を寝かせておきます。その間に藁が発酵して土に粘りがでて、塗りやすく強い土壁になるそうです。
横山さん、朝早くからありがとうございました。一か月後のワークショップが楽しみです。またMs日記にて報告をさせていただきます。
スタッフ:日野