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わせ

Ms ARCHITECTSエムズ建築設計事務所

エムズ日記BLOG

2013.07.25

芦屋・翠ヶ丘の家 改装工事②

先日紹介しました芦屋の家の改装工事の続きです。

竣工当時はご夫婦と2人のお子様の生活でしたが、お子様は独立し、夫婦2人での生活となりました。4人の生活から2人の生活へ。住まい方の変化を考慮して一部間取りを変更することにしました。

 

【●客間を寝室として改修】

 

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客間として使用していた2階の和室、来客も少なく、あまり使用していないということで、床の間部分に布団用の収納を追加して、寝室として利用することにしました。内装の紙も色が褪せてきましたので、明るい仕上げに一新することにしました。


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工事中の様子です。壁は下地のボードを撤去し、新たに石膏ボードを張りました。寝室になるということで、壁下地内に断熱材(パーフェクトバリア)を充填して断熱強化をしています。南向きの窓も大きめの引違窓を新しく設置しています。


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改修後の様子です。畳は既存のままですが、壁は珪藻土、天井・建具は韓紙でそれぞれ白く明るい仕上げとなりました。押入れを増やして布団も余裕で収納できます。新しく設置した窓から中庭のケヤキがきれいに見えます。窓の外側にはタモ材で布団干しをつくりました。とても使いやすいと好評です。


押入れの上部は照明が納まっています。夜は白い天井を利用して部屋全体を明るく照らします。

 

【●水廻りの改修】

2階にある水廻りをより使いやすく改修しました。元々は廊下の突き当たりに洗面脱衣室がありましたが、洗濯機を置いてあるユーティリティスペースを洗面や脱衣室も兼ねたスペースにしました。


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改修後の脱衣室兼ユーティリティスペースです。壁や棚やシンクなど、ほとんど既存利用の部屋ですが、浴室の入口を設け、床にはコルクタイルを貼りました。

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これは洗面台になる板です。センの一枚板をきれいに削り、石川県小松の沢幸漆店にて漆をコッテリと塗ったものです。住まい手さんの好みである漆器の風合いに合わせて塗っていただきました。


 

改修後の様子です。廊下や洗面スペースの床は杉板に漆を塗ったものです。洗面台は収納の扉が鏡になり、その上下に照明が納まっています。漆塗の洗面台は水をはじきますので汚れにくく、長くきれいに使っていただけます。


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廊下の突き当たりは既存の洗面台があった場所ですが、比較的視線が集まりやすいスペースでしたので、掛け軸も掛けられる飾り床としました。床板はクリ材をナグリ加工して拭き漆で仕上げたものです。光があたるとナグリ加工の陰影と漆の光沢が美しく現れます。

 

 

新しくつくりましたトイレの床も漆塗です。壁は赤味の杉板を張っています。手洗いの台はクリの板にベンガラ色の漆を塗ったものです。手洗い器のITOIボールにもよく合います。


●浴室の改修

既存の浴室は現場製作でタイル仕上げでした。よりお手入れしやすいものをということで、ハーフユニットバスに入れ替えることにしました。フルユニットバスも検討しましたが、上部の梁が干渉したり、既存開口部を利用したりするのが困難で、今回は採用しませんでした。

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浴室周りを解体してみると、12年前の構造体が現れました。壁の下地はJパネルです。2階の浴室ですが、防水はしっかり施されており、杉の構造体に水や湿気による影響はありませんでした。12年経っても変わらない性能に安心です。やはり構造体は頑丈に作るべきです。

 

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改修後の様子です。今回はお手入れのしやすさ重視にしたいということで、ハーフユニットバスを納めた上で、壁・天井はアイカ社のメラミン化粧板を張りました。目地が少なく、汚れにくい素材です。既存窓をそのまま利用できたのもハーフユニットバスならではです。

新築から12年。変化していく生活の中で、いかに暮らしやすい住まいにするかを住まい手さんは熟考されていました。その思いをかたちにした今回の改修です。既存の構造体をほとんど触らずに、水廻りの動線などを現在の生活に合わせました。

今回は室内の改装工事を紹介しました。もう少しありますので、引き続き次回にご紹介いたします。

(スタッフ 田尻)