京都・北山林業を廻るフィールドツアーに参加しました
京都造形芸術大学のミサワスタジオの方々、造形大の設計課題の想定施主の方々、MOKスクール、住宅医スクールの方々と共にフィールドツアーに参加させて頂きました。
参加者は、三澤文子さんを含め20名、バスツアーです。
まずは、京北森林組合・加工センター
吹上参事の説明を聞き、保管施設を見学させて頂きました。
保管庫内には、立派な杉丸太がたくさん入っています。長いものは10m以上のものも。
すっとまっすぐ伸びた立派な北山杉に、林業家の方々が長い間手を掛けて育ててこられた意気込みと北山杉の伝統を感じます。
そして製材所
この日は、製材機が動いていないため、すぐ近くで製材機を間近で見ながら解説をして頂きました。
この製材小屋は、北山杉のトラス構造になっています。
木工の加工場も見学させていただきました。
ここでは、北山杉を活用した家具もつくっておられます。
写真は、木製の小さなカンナ、ノコ、金づちのストラップ(キーホルダー)や、木の色見を利用した木製のオセロなど、とってもカワイイ木工品の写真です。
このストラップは、京都市内の百貨店で販売されているそうです。
乾燥小屋です。
この乾燥小屋は、京都建築専門学校の佐野春仁氏と学生の方々で造られた小屋です。
この小屋ももちろん北山杉で作られています。
そしてバスで移動して、北山杉の里総合センターへ。
写真の左の建物が北山杉の里総合センター。奥に見える山が、北山杉の山です。
総合センター内には、様々な床柱を展示しています。
右の3本、台の上に乗っている材は、総合センターの床柱たちです。その日の気分で床柱を交換できる嗜好がこらされているそうです。
北山林業の施業の様子をビデオで学習し、松本理事のお話を伺いました。
北山林業は室町時代から続く600年の歴史を持つ林業で、京都を中心とした数寄屋づくりを支えてきました。
北山丸太には、磨丸太、人造絞丸太、天然出絞丸太、面皮丸太、北山タルキがあります。
人造絞丸太は、絞のない杉に絞用の細い棒を巻き付けて2~3年育てて絞の模様を出します。この絞模様も、職人さんによって模様の違いが出るそうです。
北山杉の里総合センターにある中で高価な材を見せて頂きました。(40~50万円/本)
北山杉の価格は、美しい材はもちろん、珍しいものほど高額になるそうです。中には100万円/本以上のものも。
バスの移動中、北山タルキを育てている山に寄りました。
北山タルキは、株を残して育てます。
株からすっと伸びた細い幹が北山タルキになります。
台杉の林立する様子は、とても美しく独特の風景を作っていました。
京都造形大学の学生さんは、この北山杉を活用して設計課題に取り組みます。
課題は、6棟のコーポラティブハウスです。
どのような活用方法があるか、みなさんと色々なアイデアを出して進めていきたいと思います。
(スタッフ 葉賀)