北欧・フィンランドの旅 続編
9月初めのフィンランドはもう秋です。私達が滞在した中部の街ヨエンスーでは朝10℃を切る時もあるほどでした。
スタッフはそれぞれストックホルムに行ったり、お隣のロシア・サンクトペテルブルクにショートステイに行ったりで、北ヨーロッパの建築を勉強したりしています。
私と文子さんはヘルシンキの初秋の18世紀から19世紀の民家を訪ねてきました。フィンランドの民家は日本と同じ木の住まいですが、土壁の家はまるでありません。100%木材でできた住まいなのです。いわゆるログハウスです。
北国の北方系民族の住まい、冬はマイナス10℃以下になる地です。木材を厚く利用した木の構造です。
このように氷河で削り取られた岩盤の上に建つログハウスがあちこちに見受けられました。
かわいいツリーハウスです。これはお遊びで作ったものではありません。大切な穀物をネズミなどの小動物から守るために工夫してあるのです。穀物を取るときは、これにハシゴをかけて取り出します。
湖畔に建つ住まいです。岩盤ですから、岩の上に軽く浮いたような木の箱です。日本の住まいは柱と梁ですが、ここは木の壁の連続です。
18世紀から19世紀ですから、化石燃料の石炭・石油などはなく、木をくべて暖をとり、料理もできるキッチンストーブがどの民家にもあります。床は厚み10cmはあるだろうと思う、しっかりした木の版です。
木材を割り、釿(ちょうな)のようなもので仕上がった床のディティールです。
室内の個室のベッドスペースです。寒い国では室内といっても冬はマイナスになるため、ベッドもこんな厚地のカーテンをスクリーンにした日本でいう押入のようなベッドスペースが日常のようです。今でいう二段ベッドです。(かわいいです)
最後はなぜこんなにもフィンランドが三澤康彦が大好きな国の一つなのかをお話します。
どこの街のホテルにも100%サウナがあります。これがとても快適です。朝、夜と2回入っていました。
日本のサウナも北欧からやってきて、もともと日本人はお風呂好きなので定着しました。
私の日本での生活は朝3時に起き、4時頃から近くの(といっても12km離れています)公衆銭湯に行く生活が毎日です。