11月5日金曜日、久しぶりに岐阜県立森林文化アカデミー(以下、アカデミー)での講義がありました。
アカデミーに行くと、講義の合間の、木造建築や木工の先生たちとの世間話が楽しみですが、内容はいつも学生たちやアカデミー、そして周辺地域の話題です。皆さんアカデミー愛が豊かだなと、いつも嬉しくなります。
そして講義の後は、念願の美濃市内うだつの上がる街並みのなかにあるNIPPONIA商家町(松久邸)へ連れて行ってもらいました。
写真左手は、アカデミー木造建築の先生である松井匠さん。同じく右手はご存じMsOBの辻充孝さんです。
NIPPONIA商家町のアプローチは、10月から11月末まで、このように和紙でできた灯り(10月初めに美濃市で行われる「あかりアート展」で展示された作品)が出迎えてくれます。
今日の目当ては、NIPPONIA商家町の中に開設されたギャラリーで絵を購入すること。
入り口部分の蔵が改修され、今年オープンしたギャラリーにいざ!
実は、アカデミーの松井匠さんと、「小コレクター運動」を始めようと話し合っています。
この「小コレクター運動」とは、1950年台、福井県の大野市近辺で、アート作品を3点以上所有する人を「小コレクター」と呼び、町の人々にアートへの理解を深めてもらおうと、ある地元の美術教師が一生懸命取り組んでいた、その運動のことです。
今年の夏、大野市を訪れて、そのことを知り、大野市と言えば、松井匠先生!(父上が大野市出身の松井郁夫さんなので)とひらめき、松井匠さんに、美濃市発信で「小コレクター運動」を再開しよう!とお願いしたのでした。
現在ギャラリーでは、若手画家の田中千智さんによる新作展「記憶の川」が開催されています。その企画から携わったのが、松井匠さん。(田中千智さんは、多摩美術大学の先輩にあたるのだそうです)
私は、本日ここで、お気に入り絵、一枚を入手しました。
すでに小コレクターになっている私ですが、Msの住まい手さんにも、小コレクターをお勧めしようと企んでいます。(実はすでに大コレクターの住まい手さんも多いのですが・・・)
無事に絵を購入した後は、ギャラリー奥の、もう一つの蔵を改修した、和紙のショップへ。
ここは、MsOBの中島昭之くん(ink)が、宿泊施設と合わせて改修設計をしています。
また大判和紙を収納する専用の引き出しは、これもMsOBの大橋朋晃くん(OGUMA)の仕事だそうです。みんな本当に、いい仕事をしていますね。
ここNIPPONIA商家町の支配人(写真左)は、なんとアカデミー環境教育出身の瀧上くん。今日はオフ日で私服姿ですが、いずれ支配人の姿の瀧上くんを見たいものです。
ギャラリー、そして和紙ショップの向こうには、しめやかに宿泊室が続きます。
さらに、蔵を宿泊室に改修、座敷や茶室、そして大金庫を改修しての宿泊室など、わくわくしてきます。
空いている宿泊室を案内してくれた支配人に「来年MOKスクールの見学ツアーでここの宿泊を企画します!」と、いきなり宣言してしまいました。
NIPPONIA商家町の訪問を終えて、打合せ場所へ中島昭之くんを訪ねます。
中島昭之くんにお願いする仕事があり、その打ち合わせのためです。
このスペースは、私がアカデミーにいた18年前に調査した11軒長屋を、なんと今年改修してコワーキングスペースにしたというもの。
美濃が、わくわくするような場所に変わっていくのも、アカデミーが美濃市にできて20年がたち、多くの能力のある人たちが美濃に集ってきて、それぞれ力を合わせている結果 ~20年の実りなのか~ と感じました。
後輩たちに大いに刺激をもらい元気づけられた夜になりました。
(三澤文子)