2011.12.16
梁の曲げ試験を行っています。
12月も折り返し地点ですが、岐阜県美濃市では晴れの日の日中はまだ暖かく感じられます。
森林文化アカデミーの施設にて、梁の曲げ試験を行っています。
まずは朝の準備体操から・・・
早速、試験のほうに取り掛かります。写真は幅12cm、高さ30cm、長さ4mの梁です。材料はスギです。スギは木材の中でも軽い材料ですが、ここまで大きい材料は重さが50kgほどにもなり、一人で運ぶのは大変です。
試験機はMSD美濃のスタッフが操っています。
梁が下の写真のように削られているのは、Msの住宅のように、在来軸組工法の建物の骨組みを造るときに梁同士を木組みでつなぐため、このような切り欠き加工がしてあります。
試験は梁の上から2点で荷重を加えていきます。徐々に荷重を大きくしていくと梁の中央部分がたわんでいき、加工部分に割れが生じたりします。
最後は荷重に耐えきれなくなり、写真の様に切り欠き部分から折れてしまいます。材料に切り欠き加工があることにより、加工無しの材料と比べると弱くなってしまいます。建物の構造設計を行うときには、このような切り欠き加工を加味して設計をしていきます。
木材は自然素材なので、木材一本一本の節の具合や木目などの表情が違うのと同様に、強度も一本一本違います。強い材料もあれば弱い材料もあります。それは試験をしなければ分かりません。
試験が終わった材料は電動のこぎりなどで切断していきます。試験を行う材料が多いので大変な作業になります。
梁は木造住宅の非常に大切な部分です。試験を行うことにより様々な設計に活かされ、よりよい木造住宅が建っていったらいいなと思います。
(スタッフ:木下)