気密測定 八尾市I邸
久しぶりに気密測定をしました。
まもなく竣工を迎える八尾の住宅で、施工は新協建設工業です。
木材は阪口製材所の杉、赤味の良材です。(今回は)
↓(過去の記事:八尾市Ⅰ邸 構造材検品~地鎮祭 :2012年8月27日)
https://www.ms-a.com/post_79.html
竣工写真は次回として…。
長期優良住宅として求められる性能以上というのが、Msここ数年の設計の基本です。
学力でいう通知簿のような住宅の性能等級・点数は、4~5年前まではありませんでした。
それぞれ設計者の感じ方で各物件の性能らしきものを長年の経験等に基づき設計してきました。
(それがおかしいのです。技術ではありません。)
三澤邸はその長年の経験の中、美しい住宅として仕上げ28年間設計者自身が生活してきました。
竣工時は30代前半、春夏秋冬の季節を感じる中、快適とまでは言えませんが普通に
生活してきました。
しかし60代近くになると、夏冬の体感温度に体力がついてゆけません。
ちなみに三澤邸の断熱材はグラスウール厚50㎜。外部建具は全て木製サッシです。
木の建具はとてもここちよい風景を見せてくれ、大変気に入っていますが…冬が少し不便です。
隙間風と断熱性能がよくないのです!(28年前の性能ですが)
長野県箕輪町に昨年私がオーナーで建てた「胡桃山荘」
私たち家族も2シーズンここで生活しています。
冬の箕輪町は気温マイナス5~10度となりますが、薪ストーブひとつで家全体が18度前後
になります。
起床すると、前日のストーブの火は消えていますが、断熱性能と気密性能(隙間がない)が
よいので、室温は変わらず18度と驚異的です。
住まい手と設計者という両社の立場で、28年前と現在の住宅性能の両方を日常的に確認
している人はあまりいないのではないでしょうか。
設計した住まいの性能を検証する、ここが大切なところです。
長々と書きましたが八尾の住まい、C値(相当隙間面積)が1.2 cm2/m2でした。
Msの物件では最高レベルの性能です。
外部建具が全てアルミサッシということもあるでしょう。
これだけの性能が出ていれば、住まい手も一年を通して快適に暮らしていけます。
設計監理、材料調達、職人技術そして、生活して心地よいと感じる空間、これらが高い次元
で成立することにより、本当に長くすむことのできるよい住まいができあがります。
三澤