富士市S邸 漆塗りに行ってきました
Ms日記でも何度か進行状況をご紹介しておりました、富士市S邸の漆塗りに行ってきました。
沢田欣也さんに富士まで来ていただき、現場で漆塗り、柿渋+ベンガラ塗装を行いました。
スタッフは、沢田さんの漆塗りのお手伝いと、柿渋+ベンガラ塗装を行う部分の塗装を行います。
今回は、現場の塗装工事のタイミングと併せて、養生がしてある状態で行います。
漆の着色塗装のタイミングとしては、塗装工事の時期が一番最適です。
まずは、現場にて塗装箇所の再確認を行います。
写真は三澤文子さんと、沢田欣也さん。あ・うんの呼吸で打ち合せを進めています。
着色塗装は、室内のポイントに持ってくると、独特の存在感で空間がぐっと締ります。
その一方、一度塗ったらもう戻れません。そのため、最終的な塗装範囲、色を空間全体の状況を見て判断します。
塗装範囲と色が決まると、養生に入ります。
この日の富士市は、とても良い天気で、湿度が30%。
とても気持ちいい天気ですが、70%の湿度が必要な漆塗りにとってはとても悪条件です。
そのため、マスカーである程度のスペースを囲ってしまい、ムロを作ります。
写真はトイレの入り口を閉じた様子です。
この中に濡れタオルを入れて湿度を確保します。
これが塗装に使う塗料と道具です。
養生が終わると、順次塗装を開始します。
1日目に、ベンガラ+柿渋で着色塗装を行い、時間を空けて1回目の漆塗りです。
翌日に午前中2回目、午後3回目の漆塗りを行い、全行程が完了します。
合計2日の塗装工事となります。
漆塗りのほか、フラッシュ建具や柱、解体前のお宅の障子を転用した建具にも着色塗装を行っています。
玄関のポーチの八角柱も塗装しました。
スタッフも塗装を何度も経験し、慣れた手つきで作業を進めています。
写真は、転用障子です。
現在の開口部に合うよう、四周に新しい杉材で枠を作っています。
この建具にベンガラ(紅)を着色した写真が下です。
ぐっと締って、独特の雰囲気が出ました。
住まい手のSさんもとても喜んでくださいました。
作業が終わった15:00頃、沢田さんは小松に向けて出発です。
車に道具を積んで、帰られました。
白い車が沢田さんの愛車です。とても味わいのある年期の入った車でした。
みなさんお疲れ様でした。
(スタッフ:葉賀)