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わせ

Ms ARCHITECTSエムズ建築設計事務所

エムズ日記BLOG

2013.10.16

神戸市S邸 土壁ワークショップ

10月も半ばになり、かなり涼しくなってきました。台風が頻繁に発生していますが、関西では比較的晴れた日も多く、現場の作業は捗っています。

神戸市のS邸。前回紹介した際は着工前の状況でしたが、順調に工事は進み、足場も解体されて建物の全容が見えてきました。

 

外部の工事はほぼ完了し、内部では大工工事が佳境を迎えています。あと1ヶ月余りで竣工する予定です。

そのS邸にて、先日土壁塗りのワークショップを開催しました。

 

前回ワークショップを行った大津の家に引き続き、レクチャーをしていただくのは左官技能士の横山耕蔵さんです。

日本の土壁の歴史や海外での土壁の使用例、使用する土の成分など、様々な角度から土壁についての説明をしていただきました。

今回のワークショップの参加者は、住まい手のSさんご一家と私たちスタッフに加え、神戸大学の大学院生4名に参加していただきました。


さて作業です。大津の家の記事でも紹介しておりますが、周辺が汚れないようにテープ・シート等で養生をした上で、事前に作っておいた木木舞壁に縄を巻きます。

  

細い木の間に縄を通す作業です。大津の家より壁の面積が広く、なかなか手間がかかりました。

そして土の準備です。

 

横山さん指導の下、事前に土と藁を混ぜて寝かせた荒土を、よく混ぜて均一にします。かなりの肉体労働です。

そして土塗りの作業です。

コテの下にコテ板を当てて、下に土が落ちないようにします。

 

 

下から上へ塗り付けていきます。

 

大学院生の方々も楽しみながら作業を行っています。

 

みなさん初めての体験ですが、だんだんとコツをつかんで土壁はみるみる塗り上がっていきました。

 

この日の作業で完成した荒壁です。みなさんの力できれいに塗りあがりました。しばらく期間をおいて十分に乾かした後に、むら直し、中塗り、仕上げ塗りと工程は進みます。

住宅にはさまざまな要素がありますが、「土」という面白い素材を使うことで、新建材では得難い味が出てくるように思います。今回も協力してくださった皆様、ありがとうございました。

スタッフ 田尻