秋も深まり、Msのエントランスも紅葉と黄葉のアーチが美しくなっています。右手の黄葉は石榴の木、左手はノムラ紅葉。
爽やかで気持ちいの良い朝、美しい紅葉・黄葉のアーチをくぐると、事務所の玄関に。Msカラーである赤の丸柱の右脇下には、魔よけの鬼瓦があります。
この鬼瓦は、あるお寺の屋根にあったものだそうで、私が「古い鬼瓦が欲しい。」と頼んでいたものです。なんと愛らしいお顔でしょうか!今やMsのお守り神的存在です。日々「鬼は外、福は内!」と睨んでいてくれているのではないでしょうか。
さて、このエントランスは、10月に撮影が終わった「つながりの家」。植樹して間もない木々ですが、足元の緑に目をやりながら玄関に向かいます。入り口右手には、インターホンが。そしてその下に小さなニッチが・・・
ニッチの中にいるのは、ダーラナホースという北欧でお馴染みの馬の置物です。古くから林業の盛んなスウェーデンのダーラナ地方。昔は木こりの仕事は命がけで、木こりの家では、お守りとして馬の置物を玄関に置いたのが、このダーラナホースの始まりと言われています。そんなことでダーラナホースは “幸せを運んでくれる”神聖な動物なのだとか。林業にちなんだ置物であることからも木の家のお守りに良いのではないかと思っています。
そして、今年竣工した「雑木林の家」。土中環境を重視した造園方法に開眼させられた仕事になりました。
タイトルの如く、雑木の庭と、雑木に包まれた家です。大木戸を開けると、長閑で懐かしい風景が広がります。
玄関木戸もこのように雑木で囲まれて・・・
その玄関木戸を開けると広々としたポーチが現れます。このポーチの天井近く、写真右手上に見えるのが鳥の陶板。実は、陶芸家、糸井康博さん指導のもと製作した自作の陶板です。
この家のお守りでもあり、飛び立つ鳥は、木々の実を遠くに運んでいって町を森に変え、幸せを運ぶ~ と見立てたものです。住まい手ご夫妻にも喜んでいただき、さりげないところに貼らせていただきました。願いを込めた、こんなチャームポイントをつくり込むのも、ものづくりの楽しみの一つです。
(三澤文子)