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わせ

Ms ARCHITECTSエムズ建築設計事務所

エムズ日記BLOG

2023.04.08

大地の再生工事を行いました!

Ms日記をご覧の皆さま、こんにちは。4月に入り、暖かい日が続くようになってきました。エムズの庭

写真は、Msの庭ですが、植物たちが青々と元気に生い茂ってきました。毎日観察していると、紫陽花の葉や、蘭の葉、紅葉の葉など、どの植物も日に日に大きくなっていくことが分かり、春が訪れたことを実感します。

造園作業をしているところ

さて、今回は池田市で建築中のクリニックの造園工事についてご紹介したいと思います。造園工事は、一般的に建築の工事が完了する頃に行うことが多いですが、今回は建物の基礎工事が完了したタイミングで「大地の再生工事」ということで、1回目の造園工事を行いました。

点穴の写真

写真は、点穴と呼ばれるもので縦方向の通気浸透水脈を作るための穴です。この穴の中に入っているのはもみ殻くん炭と細い竹ですが、最後にこの穴の隙間を埋めるように落ち葉を入れて完成となります。通気浸透水脈とは、空気や水が通る道のことで、この道があると、地中に空気や水が行き渡り、菌や微生物の活動が活発化します。そして豊かな土壌が育まれることで、植物たちも健やかに育つことができます。

造園施工

写真は、横方向の通気浸透水脈を作っているところです。写真に写っている方々は、クリニックの造園工事をしてくださる杜ノ匠ノさんの方々で、左手に見える方が増茂匠さん、右手に見える方がクライン悠さんです。手慣れた様子で、竹炭や笹の葉、竹などの有機物と、単粒砕石や栗石などの無機物とをうまく組み合わせながら、地中に空気と水が浸透するように施工してくださいました。

チップを撒いた敷地

最後に木の枝を粉砕して発酵させたチップを敷地全体に撒き、第一回目の大地の再生工事を終えました。工事を終えた後、硬かった地面は、歩くとふわとふわと柔らかく、敷地を通り抜ける風も心なしか気持ち良さげに吹いているように感じました。

パワポで説明する様子

  今回の工事には、実際に私も手を動かしながら作業させていただくことができ、「大地の再生工事」について大変よく理解することができました。作業をして、感じたことや作業工程などを3月末にMsの研修会で報告しました。写真はちょうど、今回の工事で使用した材料について説明しているところです。

事務所での報告会の様子

写真は、研修会の様子ですが、この日はリモートのスタッフも含めMsのスタッフが全員揃い、クリニックの造園工事について報告することができました。

植物が健やかに育つところは、きっと人にとっても心地の良い空間であることと思います。建築だけではなく庭にも目を向け、庭に漂う空気もより良くなるような造園工事がとても大切であると今回の工事を経験して改めて感じました。

(小西くるみ)