2022.09.17
竣工間近の「DAY HOUSE」
東京の「DAY HOUSE」がもうすぐ竣工します。鉄骨3階建を改修工事し、3階部分を木造に造り替えています。大規模工事のため工事期間は1年以上となり、振り返ると感慨深いです。
改修前後の外観を比較すると、変化の大きさを実感します。(内部も同じくらい変化しています。)こげ茶色の板金に包まれ落ち着いた佇まいは、街路樹とも好相性です。面ごとに勾配が異なる非対称の屋根や非常用進入口のある部分は、構造材の刻みで大工さんの技術が光りました。
真っ白な壁に囲まれた3層分の階段吹抜は、迫力ある空間に仕上がりました。住まい手さんには「美術館のような空間」と気に入っていただき、苦労した甲斐があります。
1階ダイニングキッチンの天井は、無垢のスギ本実板を張り上げています。「DAY HOUSE」には、このように無塗装でもツヤがあり、無節で木目が美しい材料を惜しげもなく使用しています。これからの経年変化で、より深みとツヤが増すのが楽しみです。
キッチンに対面する畳ダイニングのには床の間もあり、皮付きの床柱(コブシ)に趣が感じられます。
アウトドアリビングの壁は、杉板と板金(外壁と同じ)を張り分けています。高い天井は複雑な屋根の構造をあらわしており、白く塗装した既存の鉄骨梁も違和感なく仕上りました。
大阪のスタッフもお盆休みを短縮して駆けつけてくれて、総力戦です。お陰で、規模の大きな「DAY HOUSU」の床やカウンターの塗装とハニカムブラインド取り付けを、約2日間で終えることができました。
竣工までもう少し、住まい手さんの笑顔に支えられて、もうひと頑張りです。
(松岡利香)