「楓の家」 1年メンテナンス
昨年の5月に竣工した、大阪府池田市「楓の家」。
竣工から1年が経ち、不具合等がないか伺いに行ってまいりました。
1年経った楓の家。外部も内部もきちんと手入れをし、とてもきれいに住まわれています。
工務店さんと設計者で、住まい手さんのお話を伺いながら、不具合のある箇所を確認していきます。
竣工後1年間で不具合が出やすい木の建具。
木の建具は、製作時に乾燥させても、その後数年間は、伸びたり、縮んだりします。
その伸び縮みが、建具の開閉に不具合を生じさせます。
自然素材だからそこ出てくる不具合。
建具屋さんに削ってもらえば、すぐに治ります。
調整をしながら、ゆっくりと木の動きが止まるのを待ちます。
内部の梁にも割れがでてきました。木が乾燥することにより、割れが出てきます。
竣工後数年間は、パキパキと音が鳴るほど、木は動きます。
不安に思われる住まい手さんも多いようですが、木がきちんと乾燥している証拠。
これも自然素材である木の家の特徴です。
床下に潜り、蟻害がないかどうかの確認をしました。
きれいで健全、なおかつとても点検のしやすい床下空間でした。
メンテナンスに点検のしやすさは重要だと実感。
床下の温湿度も計測。完成後の室内環境を定量的に測定することも大切なメンテナンスの内の一つです。
住まい手さんお手製「わんちゃんの家」。木の家に馴染んだ素敵な家です。
雨水を利用した「金魚の家」。雨が降るたびに水が入れ替わるため、お掃除がいらないとのこと。
金魚と浮草がいきいきしています。
自然素材である木の家は、動きや変化があり、
手入れ・メンテナンスは欠かせないという事を実感できる半日でした。
また、住まい手さんが、手を加えたり、手入れをしていくことによって、
木の家はより良くなっていくと感じました。
今後も「楓の家」の変化が楽しみです。
(スタッフ 佐治)