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わせ

Ms ARCHITECTSエムズ建築設計事務所

エムズ日記BLOG

2014.11.29

MOKスクール大阪 香川ツアー

MOKスクールは講座として20回以上の100分授業が教室で行われていますが、フィールド(森林、製材の現場)は春、秋の2回あります。学習のために山(林産地)に行くのですが、とても人気があります。大型バス一台出せば40人以上の方々をお連れできますが、山中での移動は無理です。中型の27人乗りでなければ林産地の奥まで辿り着くことはできません。今年のツアー(春)、奈良の吉野では中型でも奥まで行くことができず、自動車2台でピストン輸送したこともありました。DSC00543 DSC00542

バスの中も貴重な時間です。事前に用意した資料や移動中に見える建物、景色(山、川等)を用いて時間を無駄にはしません。

香川と言えば講師としてたびたび登場していただく、六車工務店です。そして香川は石の文化であり、庵治石の産地なのです。香川にはイサムノグチ庭園美術館、日本でのプロダクトである桜製材所のジョージナカシマ記念館、四国民家博物館(四国村)とかなりの大物の見学コースが今回の見所です。関西には大阪府の北部に民家園(服部緑地)があり、全国の民家の現物展示がされていますが、ここ四国村は彫刻家・流政之が景観をデザインしているため心地よい風景を作り出しています。

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内部は撮影不可のため外部からとなりますが、イサムノグチ庭園美術館にてツアー唯一の記念写真。そして四国村ではまず始めに吊橋「かずら橋」を経て、奥へと進んで行きます。

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山一木材の熊谷夫妻はMOKスクールにも何回も参加し、天竜、吉野山も一緒に回った思い出があります。初代熊谷金四郎、國次、そして修行中の有紀さんと地域の中核となるための山一木材「KITOKURAS」は有記さんが山一木材の社運を懸けて始めたショップです。地域で必要とされるお店を目指して住まい手に「暮らしの木」を分かりやすく現場で手に取ってもらえるショップとなっています。「これが最後の挑戦であり、これが必要とされないのであれば私たちはいさぎよく店を畳む」と有紀さんは静かに語ります。しかしこれは木材店だけのことではありません。設計者も同じ社会の中にいます。工務店に依頼するのではなく、なぜ設計者に依頼するのか。設計者には今なにが求められているのか…。

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六車工務店はもう20数年前からTSウッドハウスの和田善行さんを通じて面識があります。棟梁は香川、高松の戸塚さんという設計者の仕事をよく手掛けていました。民家型構法を忠実に実践し、芯持杉を大量に使ったシステムを創っています。わかりやすく、奇をてらった所など微塵もない上質でスタンダードな国産材の家です。六車工務店の修行大工はみんな若く、大工職の人材教育が六車工務店の姿勢です(頭が下がります)。杉を使った住まいの空間での寸法を限りなく少なくし、同一断面で全て揃えるデザインは素晴らしい。

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おまけです。四国高松のお昼はやはりうどんです。ツアー参加者、皆大満足でした。

 

三澤