Loading...
わせ

Ms ARCHITECTSエムズ建築設計事務所

エムズ日記BLOG

2020.10.10

軸組模型の作り方

Ms日記をご覧の皆様こんにちは
Msスタッフ中尾です。

今週のMs日記は、軸組模型の作り方を紹介します。

軸組模型は梁のかかり方や柱のピッチ,材の長さを一目で確認できる優れものです。

木拾いの際に製材所との打ち合わせなどに用いられます。
今回軸組模型を作る機会を頂いたので,軸組模型が仕上がっていく過程を写真で解説できたらと思います。


■準備するもの
IMG_1781.JPG
・スチノリ(接着剤)
・スチレンボード(3mm・5mm)
・カッターナイフ(できれば30度カッターナイフが良い)
・カッターマット
・三角スケール
・直線定規(30cm・100cm)
・さしがね(90度を測る定規)
・スプレーのり
・ドラフティングテープ(部材の仮止めをする)


1・必要部材のカット

IMG_1784.JPG柱、梁、土台、大引き、垂木など、最初に部材を切っておき、後は組み立てるだけの状態にします。

上の写真は5mm角に加工した部材です。
これを柱と土台に使用します。
一気に作ることで時間の短縮になり効率的です。


2・基礎を作る

IMG_0338.JPG基礎伏図面上に基礎を立てていきます。図面と照らし合わせながら基礎の高さ関係、通り芯を確認します。
基礎が少し歪むだけでその上に乗る部材は大きくズレてきます。
細心の注意を払いながら基礎を作ります。

IMG_0343.JPG基礎が完成しました。


3・土台を組む
IMG_0349.JPG基礎の上に土台を乗せます。
ここで柱の立つ位置をシャーペンなどで印をつけておくのがおすすめです。
大工的な用語でいうと墨出しでしょうか?

土台が完成。つまり、1階の床が完成しました。


4・通し柱を建てる

IMG_0353.JPG通し柱とは、1階から2階まで通して立つ柱のことです。
スチノリは固まるのに時間がかかり、完璧に固まるまでに通し柱が傾く可能性があります。
ドラフティングテープで90度の接着の補助をします。

通し柱が全て入りました。


5・組み立てていく

IMG_0357.JPG最初に部材のカットを終えているので、あとは間柱と梁を組み立てていきます。

IMG_0361.JPG90度を常に意識しながら・・・

IMG_0362.JPG2階床が完成しました。
あと少し・・・

IMG_0364.JPG棟木、登り梁、垂木を組み完成です。
製作期間は5日間。
入社当初に比べると、作業効率の良さを考えるようになり、模型精度も良くなりました。
効率の良さと精度は比例関係にありそうです。

意匠模型に比べると無骨な軸組模型ですが、いざ組み上げてみると、その構造美に魅せられます。
1/30模型でも構造材の力強さが伝わってきます。

さて、こちらの物件もいよいよ着工を控えています。
真壁造りのカッコいい家ができそうで、とても楽しみです。

Msスタッフ中尾