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わせ

Ms ARCHITECTSエムズ建築設計事務所

エムズ日記BLOG

2023.05.13

MOKスクールが始まります!

非常勤&リモートワークの村上です。ゴールデンウイークが終わり、夏の気配を感じるようになりました。

今日は、520日に開講する、MOK(モク)スクールについて書こうと思います。コロナ禍で2020年度から活動を休止していたスクールですが、多くの方々から再開を望まれ、MOKスクールが学びの場であるだけでなく、人と人をつなぐハブになっていたことがよくわかりました。再開にあたり、これからもずっと続けていくためには、スクールを組織化して体制を整えるべき、との声が上がり、「一般社団法人 MOKスクール」に進化しました。長くスクールを牽引してきたMs事務所は、事務局としてサポートしていきます。みなさん、今後ともよろしくお願いいたします。

4月27日の理事会にて。写真は理事、監事のみなさん。(文子さん・大塚さん・長尾さんはオンライン参加)

MOKスクールは、阪神淡路大震災で被害を受けた木造住宅の調査を行った有志により開設された「木構造住宅研究所」が主催し、震災の翌年1996年に開講しました。木造住宅の倒壊によって多くの方々が命を落とされたことを、「震災は天災ではあるが、人災でもある。二度とこのような悲劇が起きないように、まっとうな木造住宅を普及させなければならない」との強い思いからつくられた、実務者の学習の場です。

後にMOKスクールの運営を引き継いだ康彦さんと文子さんの思いがつづられた寄稿文。木が好きで取り組んでいた木造住宅に対して、劇的に考えを変えるきっかけとなった大震災について記し、推敲を重ねています。

更に、MOKスクールでは足りない部分を補うために、「木ゼミ」(木曜の夜17:0019:00に開催されていた)を開いて、自分たちの事例発表をしていたそうです。当時の実務者たちが、どれほど木造の学習に燃えていたかわかりますね。

開講当時、文子さんのMsスタッフだった、岐阜県立森林文化アカデミーの辻先生に、スクールの思い出をうかがいました。

以下、辻先生

MOKスクールの想い出というと、まだパワポが一般的ではなかった時代でしたので、基本はスライド(ポジフィルム)かOHPでの講義でした。

そのため、講師の人が「ハイ」といったら、さっと入れ替える役をやってました。なるべく、講師の方の話したいタイミングで「ハイ」の言葉なく、上手く入れ替えれるように気を付けて、耳を傾けていたのを思い出します。

質疑などで、前のスライドを表示させるときも、なるべくスムーズに戻せるように話の流れを覚えておかないといけないことがありましたね。

MOKゼミもありました。スクールと同様に、前日や直前に資料をMs事務所(大阪市中央区本町)コピーしてバタバタしていた記憶があります。

スクールは無印の茶色のファイルを1回目に配って、その後の資料は随時閉じ込めるように、中表紙と本体の資料を刷ってました。講義ごとの資料のフォーマットはバラバラでしたが、この中表紙があることで、1年が終わると、まとまりのあるテキストに見えました。

会場は中之島公会堂の時もあって、歴史ある会議室の一室で開催できていたことは良かったです。事務所からも近いので、MOKゼミなどは自転車で会場に向かっていた記憶もあります。

~ここまで

実は、私も2007年からMOKスクールで学び、月に一度愛媛から大阪に通いました。初回の挨拶で文子さんが、「阪神淡路大震災で倒壊した建物を目の当たりにして、これまで何をしていたのだ!と怒りが湧いてきた。このような惨事が二度と起きないように学習の場を設けた」と話していたことを、今でもはっきりと覚えています。また、このときの挨拶で、「来年度から岐阜県立森林文化アカデミーで『木造建築病理学』講座が始まるので、改修について学びたい人は科目履修生になってください。」とアナウンスされました。これがきっかけで科目履修生になり、住宅医の資格取得、いまこうしてMsのスタッフとして活動できているのも、MOKスクールが原点なのです。

無印良品の茶色のファイル、私も貰いました。紙の処分を進めていますが、初受講した年のテキストには思いが詰まっていて手放せません。

今後も折に触れて、MOKスクールの活動を紹介していく予定です。引き続きよろしくお願いいたします!

村上洋子