Ms日記をご覧のみなさま、はじめまして。
今年の1月からMsでお世話になっております堀田と申します。
Ms日記ではすでに何度か登場していますが、今回はじめて日記を担当いたします。
僕がMsに入る前は、工務店で木造住宅を作る大工や、鉄筋コンクリート造の建物などの公共施設の現場監督として働いていました。
大学では建築家の竹原義二先生の研究室で設計を学んでいて、卒業したら設計の道に進むんだろうなと思っていました。
しかし、建築を理解するには実際に手で触ってつくらないとわからないなとも思っていたので、卒業後は実際の現場で手を動かす仕事から始めることにしました。木造住宅と、公共施設で多い鉄筋コンクリートの建物から、それぞれに良さがあることを現場を通して知ることができました。
しかし、まだ僕は自分で考えたものを形にしたことがありませんでした。
建築の楽しさは自分で考えて生み出すことにあると思い、何かをつくりたい思いが増していきました。
そこで昨年の春から滋賀の山奥に入って山小屋をつくりはじめました。
人間よりも猿の方が多い山奥で1人でつくっていました。
約3か月かかって4畳ほどの小屋をつくりました。材料は古い民家を解体したときに出た土壁や、木材、ホームセンターで買えるものと山から取れる材料を組み合わせてつくりました。
正面の棟持柱は山で倒れかかっていたヒノキをチェーンソーで切ってきて、チョウナという大工道具で加工して荒々しく仕上げています。
内部は木の加工を工夫して、木のいろんな表情が見えるようにしました。ソファーも無垢の木と合うような落ち着いた赤色の生地とスポンジ買い、自作しました。
この小屋を作り終わったあと、自分一人ではなく、社会の中でつくりたい、いろんな人と関わり合いの中で建築をつくっていかないといけないと感じ、この小屋の内容を冊子にまとめて、木造建築で有名なMsの事務所へ向かいました。
事務所を訪れ、文子先生と話をさせていただきました。その時は事務所がいっぱいで入れなかったのですが、1か月後連絡をいただき、Msで働かせてもらうこととなりました。
これまでの現場の経験を設計に生かし、つくり手の気持ちがわかる設計ができるようになっていきたいと思います。またMsの建築をしっかり吸収し、木造建築を社会に広めていけるように活躍していきたいです。
これからどうぞよろしくお願いします。
堀田