木々が紅葉に色づき秋の気配を感じる季節になりました。
Msでは、住まいのメンテナンスを行っています。
メンテナンスは、工務店さんに任せるのではなく、自ら点検を行うことを大切にしています。
竣工してから、1年目、5年目、10年目と3回訪問する機会を設けています。
その際、住まい手さんに住まいで気になることがあるかヒヤリングを行い、
屋外部分や躯体部分、内装、設備などの点検を行います。
今回は、大津市のI邸が10年メンテナンスとなり、Ms非常勤スタッフで住宅医の村上洋子さんとお宅に伺いました。
こちらは、長期優良住宅の認定も取得している物件になります。
長期優良住宅の場合、10年に1度維持保全の「点検」が必要です。それも兼ねた訪問となりました。
I邸は、琵琶湖を眺めることができる高台のお宅です。
庭に出ると、陽の光がきらめく琵琶湖が目の前に広がります。
お宅に伺うと、ご主人より先に、うた君がお出迎えをしてくれました。
まずは、玄関から、外部周りの点検を行います。木々が生い茂る玄関は杉板張りです。
10年経っていますが、目立った汚れなどもなくとても綺麗な状態です。
杉の色合いが変わり木目が映えてきました。
一通り基礎や外壁、軒裏などを点検します。
南側外観も、劣化などはなく綺麗な状態でした。
雨ざらしになるデッキ部分は、劣化が見られたので、今後メンテナンスが必要になりそうです。
写真のかわいい脚は、うた君です。私たちと一緒に点検してくれました。
次に内部の点検を行いました。天井・床・壁・建具・設備などをチェックします。
なかでも浴室回りに修繕箇所がいくつかありました。
水回りはどうしても水を使ったり、湿気がこもりがちになるので、
年月が経つとカビが生えたり、劣化が進みやすい箇所です。
浴室の目地にひびが入ったりコーキングに切れ目が生じたりしていました。
他にも、設備関係でメンテナンスが必要な箇所もありました。
下は、階段の蹴込部分とブラケットが連動している照明になります。
スイッチのON・OFFを何度も繰り返さないとつかないということで、
工務店さんと相談して、修理が必要になりそうです。
最後は、床下の点検になります。
床の点検口を開けて、私たちスタッフが、潜り込んで調べます。
床下はほとんど、綺麗な状態でしたが、
浴室部分で、コーキングの切れなどにより水がしみ込み、床下に水染みができていました。
今後、浴室床に水が浸み込まないよう修繕が必要になります。
定期的にこのような点検を行うことで、早い段階で、問題がある部分を発見することができます。
発見が早ければ、修繕費も大掛かりなものになりにくくなります。
一通り点検が終わると、メンテナンス報告書を作成し住まい手さんにお渡しします。
そして、工務店さんと連携を取り、必要なメンテナンス工事を進めていきます。
Msでは、設計者と工務店が一緒になってメンテナンスできる仕組みづくりを考えながら、今後もメンテナンスを行っていきます。
最後に西側外観の写真です。下は竣工時の写真。
そして、10年経った写真になります。
木々が成長し、紅葉も美しく、住まいに彩りを加えています。
年月を経て、お家やお庭、家族の暮らしが、育っていく姿を見ることができるのが、
メンテナンスで訪門する醍醐味です。
木の家に安心して長く、心地よく住み続けて頂くためにも、メンテナンスはかかせません。
皆さんも住まいのメンテナンス、してみてはいかがでしょうか。
作品事例:琵琶湖が見える小さな家
Msスタッフ濱田