Ms日記をご覧の皆様こんにちは
Msスタッフ中尾です。
今週のMs日記は、軸組模型の作り方を紹介します。
軸組模型は梁のかかり方や柱のピッチ,材の長さを一目で確認できる優れものです。
木拾いの際に製材所との打ち合わせなどに用いられます。
今回軸組模型を作る機会を頂いたので,軸組模型が仕上がっていく過程を写真で解説できたらと思います。
■準備するもの
・スチノリ(接着剤)
・スチレンボード(3mm・5mm)
・カッターナイフ(できれば30度カッターナイフが良い)
・カッターマット
・三角スケール
・直線定規(30cm・100cm)
・さしがね(90度を測る定規)
・スプレーのり
・ドラフティングテープ(部材の仮止めをする)
1・必要部材のカット
柱、梁、土台、大引き、垂木など、最初に部材を切っておき、後は組み立てるだけの状態にします。
上の写真は5mm角に加工した部材です。
これを柱と土台に使用します。
一気に作ることで時間の短縮になり効率的です。
2・基礎を作る
基礎伏図面上に基礎を立てていきます。図面と照らし合わせながら基礎の高さ関係、通り芯を確認します。
基礎が少し歪むだけでその上に乗る部材は大きくズレてきます。
細心の注意を払いながら基礎を作ります。
基礎が完成しました。
3・土台を組む
基礎の上に土台を乗せます。
ここで柱の立つ位置をシャーペンなどで印をつけておくのがおすすめです。
大工的な用語でいうと墨出しでしょうか?
土台が完成。つまり、1階の床が完成しました。
4・通し柱を建てる
通し柱とは、1階から2階まで通して立つ柱のことです。
スチノリは固まるのに時間がかかり、完璧に固まるまでに通し柱が傾く可能性があります。
ドラフティングテープで90度の接着の補助をします。
通し柱が全て入りました。
5・組み立てていく
最初に部材のカットを終えているので、あとは間柱と梁を組み立てていきます。
90度を常に意識しながら・・・
2階床が完成しました。
あと少し・・・
棟木、登り梁、垂木を組み完成です。
製作期間は5日間。
入社当初に比べると、作業効率の良さを考えるようになり、模型精度も良くなりました。
効率の良さと精度は比例関係にありそうです。
意匠模型に比べると無骨な軸組模型ですが、いざ組み上げてみると、その構造美に魅せられます。
1/30模型でも構造材の力強さが伝わってきます。
さて、こちらの物件もいよいよ着工を控えています。
真壁造りのカッコいい家ができそうで、とても楽しみです。
Msスタッフ中尾