メンテナンス 翠ヶ丘の家
2001年に竣工した物件の住まい手から、竣工後10年経過したということで、
外壁の塗替え、設備メンテナンス、床下の点検等を依頼されました。
点検には、実際に施行された中野工務店中野社長、大工棟梁竹内さんに同行頂きました。
芦屋にある、この翠ヶ丘の家はJパネルを構造体として設計に取入れ始めた頃の物件です。
2階が居間となっており、中庭のある西側に大きく開口を設けています。
その為、よしずの付け外しを日常的にされていました。
しかし今では、竣工当時に植えたケヤキが立派に成長し、
涼しげな木陰をつくってくれています。
都市のオアシスとしての樹木が大切であることを教えてくれます。
床下の点検です。
きちんと潜れるようにしてあります。
スタッフも床下に潜るのは慣れたものです。
土間コンクリートを打っているので床下は乾燥しており、異常は見られません。
屋根にも登りました。
フッ素加工が施された板金を採用し、メンテナンスに手が掛らないよう配慮しています。
その効果もあり、全く退色や劣化が見られませんでした。雨漏りなどもありません。
25年前、事務所を開設した当初は技術の甘さもあり
大雨で住まい手にご迷惑をおかけしていましたが…
軒樋には成長したケヤキの葉っぱがたくさん落ちていました。
こればかりは、清掃を行っていただくしかありません。
大工の竹内さんにも樋の清掃をしていただきました。
その他、建具等の消耗が多い部分に調整が必要となったぐらいで
10年とは思えないほど住まいを綺麗に維持されておられました。
住まいを設計するにあたり、手のかからない素材や納まりとすることで
その後の維持管理手間・費用を抑えることはできますが、それ以上に
住まいを大事に使っていただく『住まい方』も大切なのだと
メンテナンスに伺う度に再認識します。
三澤