心地いい、秋晴れの淡い空の元から
建て方の様子をお届けします。
今週のMs日記は中尾が担当です。
私が担当しているS邸(増改築物件)の「建て方」の様子を今週の記事とします。
担当物件の節目のイベントということで今週のMs日記は気合が入っています。
S邸はMs日記初登場なので概要を説明します。
築31年の住宅に増改築を行い、親世帯と息子世帯に分離し、新たな2世帯住宅へと生まれ変わります。
住みながら改修工事で6月からリフォーム工事が始まり先月、1期工事(親世帯工事)を終えました。
今回の息子さん世帯が入る2期工事はスケルトン改修です。
既存棟の母屋に増築棟を潜り込ませた「同一棟増築」となります。
・建て方1日目
兵庫県宍粟市産の杉がユニック車から吊り下げられています。
大工の田尻さんが桁を受け取り、しそう森の木(プレカット)梶浦さんが指示を出しています。
プレカット材は構造材にほぞ加工しているので柱の上から桁を差し込んでいきます。写っているのは大工の小牧さんです。2期工事でもよろしくお願いします!
・建て方2日目です。
姫路の現場から遥々親方の横田さんとその弟子の小林さんが応援に駆けつけてくれました。(写真中央)
親方は大工歴なんと55年で御年70歳!恐縮です・・・
弟子の小林さんは23歳!
心強い助っ人に賑わいが出ました。
同一棟増築ということで既存柱にほぞ穴をこしらえている親方横田さん。
「同一棟増築」は既存の構造材も利用するので、プレカット加工ができません。
ほぞ穴は現場施工、手刻みとなります。墨を出して臨機応変に対応してくださりました。
カケヤ(ハンマー)を打ち、ほぞ穴に登梁が入っていきます。
杉の乾いた音が現場に響きます。
1寸勾配の片流れ屋根はリビング空間になります。緩勾配ですが、これは写真左側に見える既存の下屋の解体範囲を制限したことにより、この勾配となりましたが、これがとても落ち着く勾配です。
リビングから登り梁を見上げると緩やかさが明らかです。
この登り梁は化粧材で見えてきます。
家族の憩いの場として活躍することを願います。
建て方も最終局面。
小林さんと小牧さんが吹き抜け空間の登り梁を掛けています。
間もなく増築棟最後の材が据えられます。
既存棟の不明確な箇所も多々あり、大変苦労した構造図でしたが、現場の沢山の方々の苦労に支えていただきながら無事に組みあがり、安堵と共に喜びが込み上げてきました。
大変刺激を受けた2日間でした。
引き続き、次の工程に向けて邁進して参ります。
Msスタッフ中尾