Ms日記をご覧の皆様今週のMs日記は中尾が担当です。今週のMs日記は吹田市S邸(改修物件)からパッシブ床下エアコンの風量測定の様子をご紹介します。エアコン風量測定を行っているのはMsの温熱設計顧問の中野さんです。
各部屋に設けた床下ガラリからエアコンの暖気が床下空間を介して吹き上がってきます。風量測定はこのガラリから適切な風量・温度で、吹き上がっているかを検査するものです。風量を示す値が0.46m/S。温度は26.9度でした。おおむね基準値をクリアしています。
続いてサーモグラフィカメラの登場です。室内の温度の高いところ、低いところを可視化するカメラです。床が全体的に暖かくなっていますが、下地で用いている受け材や大引きのラインが緑色の線で浮かび上がっています。今回は基礎断熱工法で、床下全体を断熱材で覆いましたがこういった大引や下地材が熱橋の原因となってしまうことが改めて分かりました。
撮影箇所は脱衣室です。サーモカメラを覗いてみると、奥の床の温度が低いことが分かります。この奥には浴室があり、浴室は今回の改修工事では範囲外だったので断熱補強が満足いくものではありませんでした。床下点検口から覗いてみます…
基礎立ち上がりの奥が浴室となっています。サーモカメラで見た通り、立ち上がりに近づくほど、ひんやりとした空気が感じられました。床束の間に断熱材が無かったのでこの上から断熱材を留めつけ、応急処置をすることとなりました。
床束の上にカネライトフォーム(ア)60㎜をとめつけました。床束も当然熱橋となってしまうので覆うように断熱材を施しました。立ち上がりを断熱補強したことによって取り急ぎの応急措置となりましたが、冷気は少しシャットダウンできたのではないでしょうか?
スタッフ中尾