Msでは「ベンチソファー」と呼ぶ「造り付けソファー」を、必ず住まい手にお勧めしています。よって、既製品のソファーの購入は基本的にお勧めしません。理由は窓ぎわや壁ぎわの造り付けソファーの方が、スペースが広く見えることと、そして掃除が楽だということです。この2点は日々の暮らしの中でかなり重要なポイントだと思います。
窓ぎわの、このソファーは奥行650㎜、座面の高さ350㎜、ウレタンマットの厚さは100㎜です。背もたれは壁を利用して座面の色に合うクッションを数個並べます。このときの背もたれは必ず板張りにします。身体が触れるので、漆喰などの塗壁では汚したり傷つけたりする恐れがあるからです。ウレタンマットの下は引出しになっていて、厚さ30㎜の杉パネルを使って、大工さんに造ってもらいます。その引出しの上にウレタンマットを置くだけなのでお値打ちなのです。
ダイニングテーブルの向こうに見えるL字型のベンチソファー。窓際にぴったり付いて隙間なし。足元も引出しが造られているので隙間なし。掃除機をかけるにしても、クイックルワイパーで拭くにしても直線なのでなにしろ簡単です。市販のソファーの座面の下の掃除を考えると、すばやく掃除をしたい私は絶望的な思いになります。埃まみれのソファー下を想像すると恐ろしくて掃除をせざるを得ないわけで、つまりストレスの根源になるのではないかと思うのです。
このベンチソファーも座面高さは350㎜、テーブルの高さは650㎜です。このテーブルはダイニングテーブルなのですが、このように、こどもと遊んだりする遊びのスペースにもなる、すなわちリビングダイニングです。食事をするのも、絵をかいたり、プラモデルをつくたり、そしてパソコンを使ったりと、マルチな空間では椅子選びが肝心で、大人用は座面の高さ350㎜程度の椅子を選び、高さ650㎜のテーブルに合わせます。このベンチソファーの座面の奥行は600㎜。高さ300㎜の背もたれも同じウレタンマットで揃えています。
こどもの相手でプラモデルをつくっていたお父さんの方が一人盛り上っている様子で、こどもはお昼寝に。こんな風に、こども相手がしやすいベンチソファーなので子育て世代にはうってつけです。もちろん大人もお昼寝可能です。
今週から、このMs日記で<Msの家づくり~住むくふう>シリーズがはじまりました。およそ月に一回のペースです。次回もご期待のほど!
(三澤文子)