Ms式プレゼンテーション
3月28日に行われたプレゼンテーションに参加しました。依頼者が希望される住まいを、見える形で説明する大事なプロセスです。このプレゼンテーションをもとに、理想の住まいと暮らし方がつくられて行きます。今年から非常勤・リモートワークの私にとっても初めてのプレゼンでしたが、Msの設計の、密度の高さを実感する1日となりました。
まずは事務所で図面と模型による説明。1/50の模型は、前回のMs日記に登場したインターンの松岡さんと、大学生のアルバイトの逢坂さんが作成したものです。テーブルや椅子などの家具も用意され、ご両親と同席された小学生のお嬢さんが、見た瞬間「わぁー」と小さな声を上げられました。
事務所でのプレゼン後は、所長・三澤の自宅に移動し住まい手と一緒に昼食を取ります。自宅での食事は、お腹を満たすだけでなく、木の住まいの良さもゆっくり味わってもらうことができ、一石二鳥なのです。
食事を終えると、三澤が家の中を案内します。図面や模型では十分に伝わりきれない空間の感じや、細かな高さや広さなどの寸法を実感してもらいます。平屋を希望されている住まい手でしたが、高さの低い階段が気に入られ、家の中に高低差をつけてみたいとおっしゃっていました。
次に豊中市に昨年完成した住宅を見学し、続いて堺市の深井展示場へ移動。Msがインテリア改修を行なった、株式会社コアー建築工房のモデル住宅を見学しました。ここでも三澤が細かく説明をし、住まい手の持っているイメージを、見える形に引き出していきます。
このモデル住宅にはクルミが床材として使用されています。このクルミをとても気に入られた住まい手。実際に触れて体験してみないとわからないことは、たくさんあります。
ご両親があちこち真剣に見学している間、お嬢さんはこの小さなスペースで、まるで自宅にいるかのようにくつろぎ、ビデオ鑑賞していました。denと呼ぶ、静かに勉強や趣味に没頭できる一角。きっとこのスペースも新しいお家の中に造られることでしょう。
Ms事務所で12時に始まったプレゼンは、コアー建築工房のモデル住宅で17時に終了しました。平屋にどのように高低差がつくのか…今後の進展が楽しみです。
村上洋子