桜の季節も終わり、夏に向けてだんだん暖かくなってきましたね。
私は花粉症なので、この時期はマスクが手放せません。
関西ではこの時期だと、杉や桧が主に花粉を飛ばしているのではないでしょうか。
住宅でも杉や桧は多く使用されている樹種ですが、今回はその材質の観点から見てみます。
木材には、広葉樹と針葉樹があり、このふたつは細胞組織の成り立ちも異なり、空隙率も異なることから、性質が違ってきます。
空隙率とは、木材を構成する細胞間に存在する空気の隙間の割合を示します。
この割合が、広葉樹では低く、針葉樹では高くなっています。
つまり、広葉樹は材質が堅く、針葉樹はそれに比べ柔らかい材質となる傾向があります。
花粉をこの時期飛ばして、人々を悩ませている杉と桧は、針葉樹に該当しています。
基本的には広葉樹よりも針葉樹は柔らかいので、キズが付きやすいですが、フローリングとして用いると、足の感触が広葉樹と比べて、柔らかく優しい印象があるかと思います。
実際にMsの物件で使用した際の写真です。
これは針葉樹<杉>の床で、
こちらは広葉樹<クリ>の床です。
写真だけでは、材質はなかなか伝わりにくいですが、もし広葉樹や針葉樹のフローリングが使用されている建物を見つけたら、実際に感触を確かめてみてください。
一軒の住宅の中に、広葉樹と針葉樹のフローリングが使われているのも、違いが堪能できて面白いですよね。
高価な木を使用しているから贅沢というわけではなく、木の様々な材質や表情を楽しみ、五感 (味覚を使うかどうかはお任せします) を刺激できることが、贅沢なのかなと私は思います。
また樹種によって、水に強かったり、虫に強かったり、様々な特性がありますが、それを踏まえて使用する樹種を決めるのも楽しいです。
皆さんはどんな木に興味を持つでしょうか。
自分なりの思い入れを持てる木を見つけられたら、また面白味が増すかもしれません。
スタッフ宮本